英ロンドンにある世界最大のドームIndigo2の02アリーナ(旧ミレニアムドーム)にて、The Whoのライブが行われました(2008年12月14、15、17日)。
この2300人規模のファンクラブ会員限定ライブでは、「Who are you?」、「Baba O'Riley」、「My Generation」、「Pinball Wizard」、「Tommy」からの数曲などの著名曲が、オリジナルメンバーのロジャー・ダルトレイ、ピート・タウンシェンド、およびサイモン・タウンシェンド(ギター)、ザック・スターキー(ドラム)、ピノ・パラディノ(ベース)、ジョン・ラビット・バンドリック(キーボード)らによって2時間に渡って熱演されました。
ポール・サムセイは、5年前からThe WhoのFOHエンジニアとして世界中の開場でミックスを行い、1,500人規模の会場からスタジアムまで、様々なイベントでDigico D5、2008年7月からはDigico SD7を導入しています。彼はまた最近のワールドツアー録音の責任者でもあります。
「私はNuendoに70チャンネルを録音し、同時に8パターンのサブミックスを作成して、全てのショーの5.1のサラウンドDVDを作成します。そして映像用のファイナルミックスが作成され、一週間以内にはメディアが販売できる状態になります(収益は全て寄付されます)。」
また、The Whoはサウンドチェックを行わないため、録音された全てのショーは「バーチャル・サウンドチェック」用の素材としても利用されます。「近年では多くのエンジニアはバーチャル・サウンドチェックを行い始めています。多くのバンドはリハーサルを行わない事がありますので。」
Digico SD7の入力チャンネル数はMADI経由で最大224チャンネルまで対応するため、ポールの利用環境には最適です。Digicoのステージラック2台からSD7とRME HDSPe MADIカードにそれぞれ分配し、Steinberg NeundoベースのADK PC(RAIDシステム)でキャプチャーします。この分配にはRME MADI Bridgeが導入されています。
「わたしたちは長い間RMEのMADIカードとMADI Bridgeを使っています。アメリカ、カナダ、日本のツアーでも使用していて、信頼性も高く、素晴らしいサウンドです。」
ポールはまたHDSPe MADIfaceも導入しています。