Fireface UFX、Fireface UCX、Fireface UC、BabyfaceなどのRMEオーディオ・インターフェイスでAbleton Liveをご利用いただく際の、基本的な設定方法と、モニタリングの設定方法を解説します。
本セットアップ・ガイドでは、Live 9の設定画面を使用しますが、異なるバージョンのLiveをご使用の場合も、インターフェイスや、メニューの名称は一部異なりますが、基本的な操作方法は類似していますので、同様にご参考にしていただけます。
また、本ガイドはドライバがすでに正しくインストールされ、RMEのオーディオ・インターフェイスが正常に動作していることを前提に作成しています。インストール手順については、製品に同梱されているインストールガイド、またはマニュアルをご参照ください。
ご注意:
本ガイドは設定時のご参考情報として公開させていただいております。本ガイドの内容について弊社サポートへお問い合わせ頂きましてもご回答致しかねますので、あらかじめご了承の程お願いいたします。
各製品のご使用方法に関しましては、お取り扱いメーカー様、または販売代理店様までご確認ください。
❶ ウインドウの左側にある「Audio」タブを選択
❷ 「ドライバタイプ」欄からWindowsの場合は「ASIO」、Macの場合は「CoreAudio」を選択
❸ 「オーディオ入出力デバイス」の欄からお使いのRMEインターフェイスを選択(Windowsの場合はお使いのASIOドライバーの名称が表示されます)
例)下記の「入力設定」画面では、モノラル1とモノラル2の入力を選択しています。
例)下記の「出力設定」画面では2系統のステレオ出力を選択しています。
(ここで選択した入出力チャンネルは、Liveミキサーの「入力/出力セクション」で選択できます)
ここで設定したサンプル・レートに従ってLiveとRMEオーディオ・インターフェイスが動作します。
Macの場合:Liveで使用するバッファー・サイズの値を「レイテンシー」セクション内の「バッファサイズ」で選択します。
ヒント:バッファー・サイズを小さい値に設定するとレイテンシー(音の遅れ)が小なくなります。しかし、その分コンピューターへの負荷が高くなり、バッファー・サイズが小さすぎると音が歪んだりクリップしたりする原因となります。尚、ライブなどでリアルタイムにパフォーマンスする場合には、256 sample以下に設定すると音の遅れを最小限に押さえることができます。
Windowsの場合:Liveで使用するバッファー・サイズの値をRMEインターフェイスのSettingsダイアログで選択します。
❶ 「ハードウェア設定」を押して、RMEインターフェイスのSettingsダイアログを開きます。
❷ 「Buffer Size (Latency)」の項目で使用するバッファー・サイズを選択します。
ヒント:バッファー・サイズを小さい値に設定するとレイテンシー(音の遅れ)が小なくなります。しかし、その分コンピューターへの負荷が高くなり、バッファー・サイズが小さすぎると音が歪んだりクリップしたりする原因となります。尚、ライブなどでリアルタイムにパフォーマンスする場合には、256 sample以下に設定すると音の遅れを最小限に押さえることができます。
以上でRMEオーディオ・インターフェイスをAbleton Liveで使用する際の基本的なセットアップが完了しました!
ヒント:SettingsダイアログとTotalMix FXについて
タスクトレイ(Windows) もしくはDock(Mac)に表示されている「RME」(または「Hammerfall DSP」)アイコンをクリックするとRMEオーディオ・インターフェイスの様々な設定を行なう「Settings」ダイアログを呼び出すことができます。変更したステータスは即座にオーディオインターフェイスに適応されます。
またTotalMix FXアイコンをクリックすると、チャンネル・ルーティングを自在に行えるRME TotalMix FXミキサーを起動できます。
RMEオーディオ・インターフェイスを使って、サンプル、MIDIファイル、Liveクリップのプレビュー再生や、各トラックのプレビュー再生をマスター・ミックスとは別の出力にルーティングすることができます。
これによりサンプルやLiveクリップ、トラック等をヘッドフォンで試聴しながら、メイン・スピーカーからはマスター・ミックスだけを出力し、即興でクリップやトラックをマスター・ミックスに追加していくことができます。
以下にその方法を説明します。
下記の例ではBabyfaceのアナログ・バランス出力(1/2)とヘッドフォン出力(3/4)が選択されています。
※下記の例は「セッションビュー」で作業を行っています。「アレンジメントビュー」で作業される場合は、「入力/出力セクション」は横向きに表示されます。
❶ 「Master」トラックの右側にある「I・O」ボタンをオンにします。
❷ 表示される「Cue Out」(プレビュー出力)と、「Master Out」(マスター出力)の欄から、それぞれの出力先を選択します。下記のBabyfaceの例では、「Master Out」をメイン・スピーカーが接続された1/2のステレオ出力へ、「Cue Out」を3/4のヘッドフォン出力へルーティングしています。
❶ 「ブラウザの表示/非表示」ボタンでブラウザを表示します。
❷ 「プレビュー(ヘッドフォンの印)」ボタンを押して、クリップのプレビューを試聴できるようにします。
これにより、ブラウザ内でクリップを選択したときに、ヘッドフォン出力(Cue Out)からクリップを試聴できるようになりました。
❶ ミキサーのマスター・トラックの「Solo」ボタンを押します。ミキサーの全トラックの「Solo」ボタンが「Cue(プレビュー)」ボタンに変わります。
❷ ヘッドフォンで試聴したいトラックのプレビュー・ボタン(ヘッドフォンの印)を押すと、そのトラックがCue Outに設定したヘッドフォン出力から再生されるようになりました。Cue Outへ送られるトラックは、レベル・メーターが青色に変わります。
モニタリングのルーティングが正しく行われているかどうかはTotalMix FXで簡単に確認できます。以下のBabyfaceのTotalMix FX画面の例をご参照ください(他のRMEインターフェイスをお使いの場合は、ヘッドフォン出力チャンネルをお使いのインターフェイスのヘッドフォン・チャンネルに置き換えてご覧ください)。
画面上段 - ソフトウェア再生チャンネル Master Out & Cue Out
画面下段 - ハードウェア出力チャンネルへのルーティング(TotalMixが初期値の場合)
音が正しく出力されない場合:TotalMixメニューのOptions > Reset Mix > Total Reset*でTotalMixを初期値に戻すことができます(1対1のルーティング+全再生チャンネルをヘッドフォンに出力)。
*注意:Total Resetを行う場合は、急に大きな音がでるのを防ぐために、ヘッドフォンまたはスピーカーを一旦切って音がでない状態にしてから行ってください。また、Total Resetを行う前に現在使用されているTotalMixの設定を残したい場合は、[Snapshot]または[Workspace]に保存してください。設定の保存方法の詳細は製品ユーザーガイドをご参照ください。
ヒント:ヘッドフォン出力からMaster Outの音声(AN 1/2再生チャンネル)を出力させたくない場合は、TotalMixの下段の3/4ヘッドフォン出力チャンネルを選択してから、上段のAN 1/2再生チャンネルのフェーダーを下げてください。これによりヘッドフォンからCue Outのみが出力されます。