Firefaceシリーズ、Babyface Pro FS、HDSPシリーズなどのRMEオーディオ・インターフェイスでSteinberg Nuendo / Cubaseをご利用いただく際の、基本的な設定方法を解説します。本セットアップ・ガイドではその中でも導入部分に重点を置き、Nuendo / Cubaseでの設定方法とオーディオの出力、および録音までの手順をご紹介していきます。解説はCubase バージョン11.0の設定画面を使用しますが、異なるバージョンのNuendo / Cubaseをご使用の場合も、インターフェイスや、メニューの名称は一部異なりますが、基本的な操作方法は類似していますので、同様にご参考にしていただけます。 また、本ガイドはドライバがすでに正しくインストールされ、RMEのオーディオ・インターフェイスが正常に動作していることを前提に作成しています。インストール手順については、製品に同梱されているインストールガイド、またはマニュアルをご参照ください。
ご注意: 本ガイドは設定時のご参考情報として公開させていただいております。本ガイドの内容について弊社サポートへお問い合わせ頂きましてもご回答致しかねますので、あらかじめご了承の程お願いいたします。 各製品のご使用方法に関しましては、お取り扱いメーカー様、または販売代理店様までご確認ください。
Nuendo / Cubaseのオーディオ・デバイスとしてRMEオーディオ・インターフェイスを選択
メニューから「スタジオ」> 「スタジオ設定…」選択します 。
表示される「スタジオ設定」画面左のリスト項目から「オーディオシステム」を選択し、「ASIOドライバー」メニューからお使いのRMEインターフェイスを選択します。Windowsの場合は、RME提供のASIOドライバーを選択してください(「ASIO Fireface」「ASIO Fireface USB」「ASIO Hammerfall DSP」など)。汎用のASIOドライバーでも使用可能ですが、機器のパフォーマンスを十分に得られない場合があります。
サンプル・レートの設定
メニューから「プロジェクト」> 「プロジェクト設定…」選択します 。
表示される「プロジェクト設定」画面の「サンプリングレート」メニューで目的のサンプル・レートを選択します。
バッファー・サイズは、ソフトウェア・シンセの演奏や外部入力へのエフェクト処理など、リアルタイム処理が必要な場合に重要な設定です。
「スタジオ設定」画面(メニュー「スタジオ」>「スタジオ設定」)の左のメニュー項目からお使いのRMEインターフェイス(Windowsの場合はRMEドライバー)を選択し、表示される画面で「コントロールパネル」ボタンを押します。
Macの場合:
表示される「CoreAudio Device Settings」画面の「Buffer Size」メニューから、目的のバッファー・サイズを選択します。
Windowsの場合:
表示されるRME Settingsダイアログの「Buffer Size (Latency)」メニューから、目的のバッファー・サイズを選択します。
ヒント:バッファー・サイズを小さい値に設定するとレイテンシー(音の遅れ)が小なくなります。しかし、その分コンピューターへの負荷が高くなり、バッファー・サイズが小さすぎると音が歪んだりクリップしたりする原因となります。尚、ライブなどでリアルタイムにパフォーマンスする場合には、256 sample以下に設定すると音の遅れを最小限に押さえることができます。
最適なバッファー・サイズは、お使いのコンピューターやオーディオ・インターフェイスの性能によって異なります。バッファー・サイズを変更しながら、レイテンシーとバッファー・サイズの最適な組み合わせを探し出してください。また、演奏をモニタリングしながら録音する場合は、RME TotalMix FXの使用をお勧めします。外部入力信号をコンピューターを通さずに直接モニターするダイレクト・モニタリング機能を用いることでDAWのレイテンシーを気にすることの無い遅延ゼロのモニタリングが可能です。
オーディオの入出力は、TotalMix FXの画面で確認できます。Nuendo / Cubaseのマスターアウトは、標準ではTotalMix FXミキサーの中段「SOFTWARE PLAYBACK」の左端「AN 1/2」に割り当てられています。(※お使いのインターフェイスによって名称が異なる場合があります)
TotalMix FXが初期状態の場合、Nuendo / Cubaseから再生された音は、TotalMix FXミキサー下段「HARDWARE OUTPUTS」の「AN 1/2」(出力1/2)と「CONTROL ROOM」の「Main」チャンネル(ヘッドフォン)から出力されます。
今回は、RMEオーディオ・インターフェイスの「Input 1」に接続された楽器を録音する場合の設定例を紹介します。
まず、TotalMix FXの入力チャンネルで、接続した楽器のゲインを設定します。
注意:「HARDWARE INPUTS」で表示されるオーディオ入力は、TotalMix FXのフェーダーを通らずにNuendo / Cubaseへ入力される点に注意してください。このTotalMix FXのフェーダーは、ダイレクト・モニタリングを利用する際に使用します。
作成したバスの入力チャンネルを「オーディオコネクション」画面で以下の手順で設定します。
メニュー「プロジェクト」>「トラックを追加」>「Audio」を選択します。
表示される「オーディオを追加」ダイアログの「オーディオ入力」メニューの「バスに接続」欄から上で作成した入力バスを選択します。必要に応じて「名前」「数」を設定し、「トラックを追加」ボタンを押すとトラックが追加されます。
トラックの「録音可能」ボタンを押して録音待機状態にした後、トランスポートパネルの録音ボタンを押すと録音が開始されます。
「RME」アイコン(MacはDock、Windowsはタスクバーにあります)をクリックすると、「Settings」ダイアログを呼び出すことができます。サンプル・レートの変更やデジタル出力のフォーマット変更、機器のステータスやドライバー/ファームウェアのバージョン確認など、RMEオーディオ・インターフェイスの様々な設定/確認が可能です。変更したステータスは即座にオーディオ・インターフェイスに反映されます。
またTotalMix FXアイコンをクリックすることでTotalMix FXミキサーが起動します。TotalMix FXは、インターフェイスへの外部入力信号をゼロ遅延でモニターできるダイレクト・モニタリングや、コンピューターからの出力信号をPC内の任意のチャンネルに戻すことができるループバック機能、CPUを使用しない内蔵DSPによる高品質エフェクトなど、様々なルーティング/ミックスが行える強力なミキサー・ソフトウェアです。Nuendo / Cubaseと併用することで、完璧なDAW環境を構築できます。 TotalMix FXに関する詳細は、こちらをご参照ください。
以上でRMEオーディオ・インターフェイスをNuendo / Cubaseで使用する際の基本的なセットアップが完了しました!