渡辺正人 - プロフェッショナル・エンジニアから学ぶARC USBの使いこなし方 - Synthax Japan Inc. [シンタックスジャパン]
RME Users
導入事例
渡辺正人 - プロフェッショナル・エンジニアから学ぶARC USBの使いこなし方

Jam & LewisのFlyte Tyme Productionで修行を積まれ、帰国後はPHAROAH SANDERS with SLEEP WALKER、KYOTO JAZZ MASSIVE、ゴスペラーズ、K、 EGO WRAPPIN'などのエンジニアとして、多岐にわたるご活躍をされている渡辺正人氏。
RMEヘビー・ユーザーでもある渡辺氏は、スタジオやライブでどのようにARC USBをご活用されているのでしょうか。
実際の現場でのセッティングをご寄稿いただくことができました。
どうぞご覧ください。


レコーディング・エンジニアのSpark Kid Sound渡辺と申します。
スタジオとライブ・レコーディングの両方を業務として行っており、当方のメイン・レコーディング・システムもRME製品を多数使用しております。
その信頼性・音質など、もはやRME製品に変わる存在は今の所私にとっては見当たりません。
今回はRMEの中核となるソフトウェア TotalMix FX のリモート・コントローラー ARC USB をレビュー致します。

私のハードウェア環境です。
《PC》Macbook Pro Mid2012 / CPU; i7 2.6ghz Quad / Memory;16GB
《Interface》RME Fireface UFX+
《DAW》Presonus StudioOne 2.6 & 3.5、Avid ProTools 12.7
《モニタースピーカー》Genelec 8240A+GLM2.0

ハードウェア環境
ARC USB

まずARC USBのルックスについてですが、いたってシンプル。
接続にUSBケーブルが使えるのでケーブルの長さも好きに選べます。

ボタンが上段に12個とホイールを挟んで下段に3個のボタンがあるのみですが、全てのボタンがアサイン可能なので、逆に言えばいろいろなことができてしまいます。
あらかじめARC USBで行うことを決めてしまった方が効率が良いかもしれません。

今回ライブ現場とスタジオ現場でUFX+とARC USBの組み合わせでチェックを行いました。


1)ライブ・レコーディング環境での使用
横浜アリーナでの64ch収録で、コントロール・ルームとして控え室を使い、スピーカーとヘッドフォンでモニターしました。

TotalMix FXの設定はアナログ1/2 outをメイン・アウトにして、モニター・スピーカー送りとしてアサイン。
アナログ3/4 outをSpeaker BにしてVTRへのミックス送りとしてアサイン。
(メインと連動して欲しくないのでリンクさせていません)

ARC USBは基本的にモニター・コントローラーとして使用しました。
Main、Speaker B、Headphone Outのみの使用でしたが、本体だけでの作業に比べ格段にストレスが減りました。

ライブのような仮設現場でボリューム・コントロールを手元で行えるのは本当に助かります。
特にMono/Dimmerがハードウェア・ボタン一つで使えるのは嬉しいですね。


2)スタジオ・レコーディング環境での使用
リハーサル・スタジオでのバンド・レコーディングです。
スタジオにはバンドが入り、隣のミーティング・ルームをコントロール・ルームとして使用しました。

TotalMix FXの設定は、アナログ1/2をメイン・アウトにしてモニター・スピーカー送りとしてアサイン。
Headphone1を私が、Headphone2をプロデューサーが使用。

ARC USBのSNAP1~4ボタンをフロントMIC/LINE9~12のゲイン・コントロールにアサイン。
TalkBackとしてフロントのMIC/LINEインプット12をアサイン。
Fireface UFX+のADAT1~8 OUTにキュー周りをアサイン。

作業してみて思ったのは、これはもう、、本当に必要です。 MIC/LINEインプットのゲイン・コントロールをハードウェアでできるのは本当に助かりました。
トークバックもいちいちマウスを握ってオンにしたり、スイッチ付きマイクを使わずに済むので、通常のレコーディング・スタジオでの作業と全く変わらず作業できます。

またライブと同じくMono/Dimmerは大変役に立ちました。


両環境ともとても助かる結果となりましたが、プライベート・スタジオでの使用が一番メリットがあるのではと感じました。
モニター・コントローラーを別に買う必要がなく、配線も増えないので、音質も一番良い状態で聴くことができますし、省スペースで済みます。
また今回は使用していませんが、EXT INPUTにCD等をアサインしておけばワンタッチで切り替えることもできますので、ぜひお試しください。


プロフィール

渡辺正人渡辺正人 Masato Watanabe ─ エンジニア/プロデューサー
Spark Kid Sound主催
http://www.sksound.net/

日本でのスタジオ・ワークを経験後、単身渡米。 プロデューサーJam & LewisのFlyte Tyme Productionでさらなる修行を積む。帰国後手がけた作品は、PHAROAH SANDERS with SLEEP WALKER、KYOTO JAZZ MASSIVE、ゴスペラーズ、K、 EGO WRAPPIN'など多岐に渡る。 50〜70年代の豊かなリズム・サウンドへの執着、80年代の過剰さ〜00年代のカオティックな音像などを貪欲に取り入れたそのサウンドは、アーティスト、ミュージシャンからもつねに絶賛されている。
また自身のユニット、 Yoga'n'Antsのプロデュース・アレンジ・その他サウンド面のすべてを担当した。 アルバムは現在でも評価が高く、この時代には異例のロングセールスを記録している。

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