『月の沙漠〜シルクロード 弦奏の旅路〜』
2018年4月20日、配信・販売開始
【 PCM 192kHz / 24bit:2chステレオ 】
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【 PCM 192kHz / 24bit:5chサラウンド 】
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【 PCM 192kHz / 24bit:HPL13 】
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AURO 13.1 を HPL化
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【 MQA-CD 176.4kHz/24bit 】
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※ MQA-CDの詳細に関しては
こちらをご覧ください。
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縁の糸で結ばれた撥弦楽器。いつの世もそれら楽器たちと寄り添う歌の色香。
圧倒的な存在感でずらり並ぶは、人生の荒波に揉まれつつその道を貫いてきた音楽の武者たち。
人類の楽器の中で、打楽器の次に長い歴史を持つとされるのが、弦を指やバチなどで弾いて音を出す撥弦楽器です。そのルーツは、ササン朝ペルシアで生まれた楽器を前身とする
Oud(ウード)。現在もアラブ世界では「楽器の女王」と呼ばれ愛されるウードが、砂漠の道からシルクロードを経由して東西に伝わり、その土地の風土・趣向によりアレンジが施され、西で生まれたのがリュートやギター、東で生まれたのが琵琶とされています。
これら楽器の日本を代表する演奏家が共通の DNAのもと Moonlight Caravan として集い、石の響き豊かな秩父ミューズパーク・音楽堂にて競演した本作をどうぞお楽しみください。
本作にて登場する撥弦楽器の紹介
ウード(Oud)
アラビアンナイトにも登場するウードは、二千年の長い歴史ある楽器。ササン朝ペルシアの楽器「バルバト」が起源とされる。ウードの名前は「木片」を意味するアラビア語
al‘ud"(アル・ウード)に由来するとされ、英語 wood の語源ともなったと伝えられる。様々な種類の木で作られ、ドームの部分は木片を貼り合わせてできており、ふんわりと軽い。弦は11本でフレットはない。古来リューシャという鳥の羽根の軸(主に鷲)で弾くが最近ではナイロンで演奏することが多い。特に微分音が魅力的で、アラブ音楽になくてはならない楽器として現代でもなお愛され続けている。技法は古来より口伝で伝えられてきた。
リュート(Lute)
本作で使用の楽器は、カナダのリチャード・バーグ作、8コースのルネサンスリュート。最高音を出す第1弦のみが単弦で他は複弦となり、15本のガット弦(羊腸弦)が張られている。フレットもガットを使い二重にまかれていて、調律により動かすこともできる。表面板はドイツ松、裏は13枚の
Yew(イチイ材)のリブで作られており、見た目の大きさからするとウード同様驚くほど軽い。右手は爪を使わず、親指、人差し指、中指の3本で弾くのが基本奏法。西暦1600年以前に出版された器楽曲の8割はリュート属のためのもので、タブラチュアという楽器固有の奏法を文字や数字で表した楽譜が多数残されている。
ギター(Guitar)
リュートから派生して登場したギターはその豊かな色彩と多様さから「小さなオーケストラ」とも呼ばれる。6本の弦と19のフレットを持つものが主流。本作で使用されたグレッグ・スモールマン(オーストラリア)は、ギターの表面板の構造が独特で、格子状の力木とカーボン・ファイバーを採用し、表面板には杉、裏面はハカランダを使用。重量は伝統的なギターより重くなっている。
琵琶(Biwa)
アラブからシルクロードを運ばれて日本に渡ってきた楽器とされる。日本に輸入された楽器の中では最も古い歴史を持ち、聖武天皇(701年~756年)の時代に伝わってきており、天皇の愛用していた琵琶が現在も奈良・東大寺の正倉院に収められている。雅楽琵琶、盲僧琵琶、平家琵琶、薩摩琵琶、筑前琵琶と、形状は時代の流れとともに僅かずつ変様し、演奏される楽曲も変化しながら現代に至っている。本作に使われた楽器は、1980年頃作られた薩摩琵琶と筑前琵琶の利点を合わせた五絃五柱の琵琶。素材は表板、裏板ともに桑。絃は絹。
ウード、リュート、ギター、琵琶、そしてソプラノ(声楽)という他に類を見ないようなアンサンブルのレコーディングに挑んだのは、イマーシブ(没入型)オーディオの先駆者、入交英雄
氏。ただでさえ音が小さい撥弦楽器の余韻を的確に捉えるべく、“高さ”を表現するためのマイクロフォン位置も入念に調整し、13チャンネルのイマーシブ・サラウンド(AURO 13.1 フォーマット)にて収録を行っております。そして、それをベースに、ヘッドフォンでもその立体音響を手軽に体感できるHPLフォーマット、一般的な5チャンネル・サラウンドを作成。もちろん、通常の2チャンネル・ステレオでのミックスもあり、その全てを192kHz
/ 24bit にて配信しております。また、OTTAVA Records からは、MQA-CD(176.4kHz / 24bit)でのリリースとなります。
収録曲
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Bashraf Samaai Asbaain
(バシュラフ・サマーイ・アスバアイン)作曲者不詳
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Muwashahah” Lammabada yatathanna
(ムワッシャハー・ランマーバーダー・ヤタサンナ)
アラブ宮廷歌曲
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Kull Da Kan leh
(クッリ・ダ・カンレ)作曲:Muhammad Abudlwahab(アブドゥルワッハーブ)
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月の沙漠 詩:加藤まさを
作曲:佐々木すぐる
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Italiana & Siciliana(イタリアーナ&シチリアーナ)作曲者不詳
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Amarilli(アマリッリ)作曲:Giulio Caccini(カッチーニ)
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Down by The Salley Gardens(サリーガーデン)アイルランド民謡
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“Ave Maria” by Caccini
(カッチーニのアヴェ・マリア)作曲:Vladimir Fiodorovich Vavilov
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Sumu Gaga(スム・ガガ)作曲:Jose Angel Navarro(ホセ・アンヘル・ナバロ)
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楊柳(やんりゅう)作曲:Lu chao-Hsuan(呂昭炫)
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平家物語より「祇園精舎」作曲:山崎旭萃/田原順子
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平家物語より「那須与一」
作曲:初代・橘旭宗
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はなのうた詩:佐藤信 作曲:田原順子
写真:田内栄
Moonlight Caravan
左から、
櫻田亨(リュート)
柴田杏里(ギター)
田原順子(琵琶)
大城みほ(ソプラノ)
常味裕司(ウード)
アーティスト・プロフィール
Oud:常味裕司(YUJI Tsunemi)
日本のみならず、東アジア地域におけるウード演奏家のパイオニア、第一人者と称される。スーダンのウード奏者、故ハムザ・エル=ディン氏のもとで学び、1989年よりアラブ世界を代表するチュニジアのウード奏者、故アリ・スリティ氏に師事。帰国後は積極的な演奏活動を展開。ウードの魅力を伝え続けるとともに日本人ウード奏者の輩出にも寄与し、各ジャンルへ影響を与え続けている。全国各地でのライブ、コンサート出演のほか、都内各国大使館での演奏も多い。NHK『新・シルクロード』ではアラブ音楽の監修を行う。楽曲提供、レコーディングも多数あり、その稀有な存在はテレビ、ラジオ等でも多く取り上げられている。
http://www.oud.jp/
Lute:櫻田亨(TORU Sakurada)
日本ギター専門学校卒業後、オランダ王立ハーグ音楽院でリュートを佐藤豊彦に師事。リュート属の撥弦楽器を幅広く演奏し、時代やその音楽にふさわしい使い分けを行っている。ガット弦を用いて歴史的な表現を引き出す演奏スタイルは世界でもまだ数少ない。また、伴奏者としての柔軟な対応力は多くの共演者から信頼を集めている。ソロCDに『やすらぎのガット』『皇帝のビウェラ・市民のリュート』(レコード芸術誌・準特選盤)、『パッヘルベル 恋人のため息』(同・準特選盤)、『テオルボの音楽』(同・準特選盤)がある。2017年発売の、佐藤豊彦・佐藤美紀との三重奏CD『ネーデルランドのリュート音楽』は、同・特選盤に選ばれた。リュート&アーリーギターソサエティ・ジャパン事務局長。
http://www.lutelute.com/
Guitar:柴田杏里(ANRI Shibata)
マドリッド王立音楽院を主席で卒業。在西中、ホルヘ・アリサ、ナルシソ・イエペス、サインス・デ・ラ・マーサ、ホセ・ルイス・ゴンザレスの各氏に師事。1978年タレガ国際ギターコンクール1位。82年ホセ・ルイス・ゴンザレス国際ギターコンクール1位。98年11月にはブラジル政府より第6回ヴィラ=ロボス国際ギターコンクールの審査員として招聘され、同時にコンサートも行った。これまでに、ソロアルバム『エル・ラストロ』『パラ・ス・ノヴァ』『エル・メスティーソ』『王子のおもちゃ』を発表し、クラシックCDとしては異例のロングセラーとなった。伴奏者、アレンジャーとしての才能にも富み、弦楽器、管楽器、歌まで様々なユニットの編曲や伴奏を手がけ、古典から現代音楽に至るまでレパートリーは多彩で定評がある。優れた音楽性と天性のリズム感は聴く人を魅了し、世代を問わずファン層は厚い。
Biwa:田原順子(JUNKO Tahara)
小さなホールで客と語り合いながらのコンサートを好んで続ける琵琶奏者。『平家物語』を代表とする伝統的な語り物はもちろん、多くの創作語り物や現代音楽を演奏し、現代人の感覚にあった琵琶音楽を模索し続けている。 故・山田美喜子、山崎旭萃(人間国宝)両師のもとで筑前琵琶を習得。1982年、琵琶楽コンクール第1位。文部大臣奨励賞、日本放送協会会長賞等受賞。リサイタル、コンサートを各地で開催のほか、創作物の初演など新しい試みも積極的に行う。日本音楽集団団員として、国内はもとより世界各国での演奏活動に加え、79年「音楽之友社賞」「レミーマルタン音楽賞」、88年「松尾芸能賞」、90年「モービル音楽賞」を受賞。2005年『宮尾本・平家物語』全8章のCDをリリース。
http://naks.biz/biwa-jun/
Soprano:大城みほ(MIHO Oshiro)
武蔵野音楽大学声楽科卒業。プロ合唱団所属後フリー。各地のホール、音楽サロン等のコンサートに多数出演のほか、テレビ、ラジオ、CD、映画音楽、教科書教材等の制作にも多数参画。第九、メサイア等のソリストも務める。世界九カ国の歌を原語で演奏。ソロ、およびギターとのデュオで11回のリサイタルを東京にて開催。ウード奏者・常味裕司氏とのデュオ「UTAUD」ではアラブ音楽と日本古謡のクロスオーバー・クラシックを追求するなど演奏活動はアンサンブルを軸として幅広く展開。撥弦楽器をこよなく愛し、2012年より「月の沙漠コンサート」シリーズを企画、演奏、主宰。CDに『大和し美し』『エスパーニャ』『月に寄す』ほか。癒し系シルクヴォイスと172cmの舞台映えする容姿でファンを魅了し続けている。
http://www.oshiromiho.com/
収録日時・場所:
2017年10月19, 20日
秩父ミューズパーク・音楽堂
録音、ミックス、編集、マスタリング:
入交英雄(株式会社WOWOW)
録音フォーマット:
PCM 192kHz / 24bit
エンジニア・プロフィール
入交英雄 Hideo Irimajiri
(株式会社WOWOW)
1956年生まれ。1979年九州芸術工科大学音響設計学、1981年同大学院卒。2013年残響の研究で博士(芸術工学)を取得。1981年(株)毎日放送入社。映像技術部門、音声技術部門、ホール技術部門、ポスプロ部門、マスター部門を歴任した後、2017年より(株)WOWOWへ出向中。1987年、放送業界初となる高校野球サラウンド放送のプロジェクトに関わる。2005年より放送のラウドネス問題研究とARIB委員、民放連委員を通じて規格化に尽力した。学生時代より録音活動を行い、特に4ch録音や空間音響について探求を重ね、現在では3Dオーディオ録音の技術開発と共に、精力的な制作や普及活動を行っている。また、個人的にも入間次朗の名前で音楽制作活動を行っており、花園高校ラグビーのオープニングテーマやPCゲームのロードス島戦記などを担当した。
MQA-CDとは?
本作品は、OTTAVA Records より MQA-CD もリリースしております。MQA-CD は、MQAフォーマットでマスタリングされた CD で、お使いの再生機が MQA に対応している場合は自動的にデコードされ、ハイレゾ・フォーマットにてお楽しみいただけます。MQA
に対応していない機器の場合でも互換性があり、通常のCDとして再生いただけます。
MQAの詳細は
こちらをご覧ください。
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