The Sound of Taketomi Island-Okinawa
UNAMAS x RME Premium Recordings
唄・三線演奏:萬木 忍
DSD 11.2 MHz / MQA(DXD352.8 kHz/24 bit)

【DSD 11.2 MHz版 / MQA(DXD352.8 kHz/24 bit)版】
【MQA-CD版】
【PCM 2ch(192/24) / PCM 5 ch(192/24) / MQA(192/24)/HPL5 (192/24)】5月19日配信開始
UNAMASレーベルへ

「日本のルーツミュージック・シリーズ」第一弾
  The Sound of Taketomi Island-Okinawa




録音機材の発達と小型化により、ミニマムなシステムであっても以前では考えられないほどのクオリティで録音を行うことが可能になった今の時代ならではのハイレゾリューション録音を、日本を代表するトップ・エンジニアが、その場の空気も含め、ありのままにアーカイブする「日本のルーツミュージック・シリーズ」。記念すべき第一弾は、沖縄は竹富島の伝統歌のユンタをオリジナルの歌詞で23番まで録音した貴重な音源。「竹富島のありのまま」を現代の最高音質にてアーカイブした作品です。

本作品は、数々の受賞歴を有し、海外からの評価も高いUNAMAS レーベルとのコラボレーションによって実現しました。
録音は、UNAMASレーベルの主催者であるMick Sawaguchi氏。 竹富島の大自然、波の音、木々のせせらぎを空気感たっぷりにキャプチャーしたフィールド録音はPCM 192 kHz/24 bit で行われ、萬木 忍氏の唄と三線演奏はPCM 192 kHz/24 bit ならびにDSD 11.2 MHzの二つの異なるシステムにて行われました。UNAMASレーベルからは、4 chサラウンドで収録されたフィールド・レコーディングと、萬木氏の唄と演奏をミックスし「サラウンド・スケープ」シリーズとしてリリース。 そして、今回RME Premium Recordingsからリリースされた本作品は、同じ演奏をDSD 11.2 MHzにて収録し、PCMにて収録されたフィールド・レコーディングの音源とをミックスしたものとなります。なお、PCMでの録音は、サラウンドの特性を生かし、自然音との融合を目指した空気感の多いマイキング、そして、DSDは、音楽重視でしっかりした 近接音メインのマイキングとなっており、この2作品を聞き比べることにより、同じ演奏を異なるコンセプトと技術で録音された音源を聞き比べることができる貴重な音作品となっています。

※ 録音に関する詳細は、別途こちらの記事をご覧ください。


萬木 忍 ・ 幸枝
収録曲
レコーディング風景

M-01 Hamabata(浜辺)-----14’58”

  1. Asadoya-Yunta(安里屋ゆんた)
  2. Toebalerma(とぅばらーま)
  3. Takidun-Watashi(竹富渡し)

M-02 Usukaji(そよ風)------11’51”

  1. Michi-Uta(道唄)
  2. Densa-Fushi(でんさ節)
  3. Syonkane-Guwa(しょんかねぐゎー)

M-03 Kaji(風)----10’09”

  1. Medetai-Fushi(めでたい節)
  2. Akatasundunchi(赤田首里殿内)
  3. Nuchigafununigai(命果報ぬ願い)

M-04 Hikinuyu(月夜)---13’40”

  1. Tukinukaisya(月ぬ美しゃ)
  2. Asadoya-Yunta with Ohayashi(安里屋ゆんた囃子入り)
西桟橋
アルバム概要
The Sound of Taketomi Island-Okinawa

演奏:萬木忍(唄、三線、銅鑼)、幸枝(フルート、オカリナ、囃子)、根原格(島太鼓、囃子)

収録:2017年2月13日〜16日 沖縄県竹富町

録音:Mick Sawaguchi、Seiji Murai

ミックス・マスタリング: Mick Sawaguchi (Mick Sound Lab)

録音フォーマット: PCM 192kHz/24bit / DSD 11.2MHz
(フィールドレコーディングはPCM 192kHz/24bitのみ)

大地が奏でる自然音と伝統音楽を融合した 『The Sound of Taketomi Island-Okinawa』(ライナーノーツより)

Junichiro Yamasaki  (insideout ltd.)

 真っ青な珊瑚の海に浮かぶ宝石のような島、このアルバムの舞台となった竹富島である。隆起サンゴ礁でできた平坦なこの島は、平屋の赤瓦、珊瑚の石垣、珊瑚を砕いた白砂の道といった沖縄の原風景を今なお残している。沖縄の他のどこよりも「琉球に来た」ということを実感させられる土地である。竹富島は、豊かな自然や景観だけでなく、多くの民謡、古謡、芸能、伝承、風習など、八重山地方の伝統文化を大切に継承している島としても有名である。

 そんな竹富島の海、木々、大地が奏でる自然音と伝統音楽を融合したのが本作『The Sound of TAKETOMI Island-OKINAWA』である。フィールドに溶け込みマイクを通じて周囲の空気と対話するかのように大自然の営みを「音」として捕えるミック沢口の手腕により、竹富島のありのままを本作品の中にリデザインして収録することに成功している。そんな島の自然とここで生まれ育った島唄アーティスト・萬木忍の声が優しく調和し、聴く者の精神を南の島へ誘ってくれる。

 楽曲の録音は、島の家屋の居室や、今は空き家となっている古民家で行われた。微かに潮の香を伴う、湿気を帯びた亜熱帯の空気を震わせる歌声、三線、島太鼓の音が192KHz/24bit / DSD11.2 MHzという高品質で一分の隙もなく収録されている。ゆったりとした時間が流れる中、現地録音であるからこその空気感や立体感を見事に再現している。

 フィールド録音は、周囲の海を航行するフェリーや高速艇が運行を停止する早朝や夜間を中心に実施。サンゴ礁に囲まれた島ならではの優しく打ち寄せるゆったりとした波、海水が泡立ちながら染み込む波打ち際のざわめき、木々の葉を揺さぶりながら駆け抜ける風…。満天の星が降り注ぐ録音の現場で息を殺して五感を研ぎすませていると、竹富島自身が我々に語りかけているかのような錯覚に囚われる。ハイレゾで提供される本作は、そんな島の魅力を余す所なく伝えている。

アーティスト・プロフィール

萬木忍 萬木忍(唄、三線、銅鑼)
1973年2月6日生まれ。小学6年より三線、中学になってギターを独学で弾きはじめる。20歳の時、八重山の安室流協和会の古典民謡を学び、この年に新人賞を受賞、21歳の時に古典民謡コンクールで優秀賞を受賞。21歳より竹富島に古くから伝わる国の重要無形民俗文化財指定の「種子取祭」の地揺(じかた、演奏者)をつとめる。竹富島で民宿マキ荘、民芸喫茶マキを経営。

定期的に日本各地でライブ活動を行う他、六本木「島唄楽園」にて平安隆、ボブ・ブロッズマン(スチールギター)とのセッションや、永井龍雲のシングル『島風詩想』のレコーディング、イッセー尾形ライブ参加などの活動も。

映画『シベリア超特急』沖縄初公開公式テーマソングCD『ハッ!イヤ!!サ♪サ♪ 閣下チャーシー』の作曲と演奏を担当。2004年、竹富島が舞台の映画『星砂の島・私の島』に出演。2007年、初のアルバム『うすかじぬ島~竹富 沖縄・風と波のさざめき』(insideout)をリリース。CDおよびiTunes Storeで販売中。2010年『星砂の島のちいさな天使~マーメイドスマイル~』に挿入歌としてオリジナル楽曲を提供。パチンコメーカーSANYOの「海物語2」のCMソング、沖縄ファミリーマートのCMに出演。2015年、e-onkyoおよびMoraよりハイレゾ録音のアルバム『青い海が眩しい星砂の島で民宿を営む島唄歌手が奏でる心地よい音楽』(insideout)を発売。


幸枝幸枝(フルート、オカリナ、囃子)
フルート、オカリナ、ケーナ、篠笛など様々な笛を演奏するマルチインストゥルメンタル・プレイヤー。上野学園大学在学中より、劇版演奏、数々のレコーディング、コンサートに参加。ブラジル音楽においては、3度の渡伯。ショーロをベースにオリジナルな音楽を展開中。また、子供向けの企画では、笛&歌のお姉さんとしても活動。
1999年、1stアルバム『I LOVE BOSSA』,『Sentimental city』(NUSSレコード)に続き、02年8月 『私の夏/E MEU VERAO』(Fairy Land)、06年12月、リオデジャネイロ録音のアルバム 『AMOROSA』をリリース。09年1月には、オカリナとギターによるアルバム『ハローウォルフガング』(DCM)、14年8月、『Okinawa~オカリナで聴く島の唄』をリリース。また、17年3月には、ギターの平倉信行とのデュオ「Cucule」名義で2枚のアルバムを同時発売。
教本の執筆も手がける。07年4月、フルート教本『あっという間にフルートが吹けちゃった』(シンコーミュージック)、11年8月『はじめてのオカリナレッスン』(ドレミ出版)、14年12月フルート教本『フルートが上手くなる方法』(自由現代社)を発売。


根原格根原格(島太鼓、囃子)
1969年 石垣島生まれ。徳八流太鼓保存会森田佐知夫に師事。
平成26年度 第49回琉球新報社主催古典音楽コンクールで最高賞を受賞。琉球・八重山舞踊における、玉城流翔節弘子乃会平田弘子琉舞道場、宇根由基子舞踊研究所など、計10団体の地謡(じかた、演奏者)として多数の舞台に出演。平成28年1月、国立劇場おきなわに於いて、「踊り根生いパート十三 沖縄県指定無形文化財八重山伝統舞踊保持者 華千の会 與那国久枝八重山のおどり稽古道場 南からぬ風」で地謡の太鼓を担当。
2012年、ユネスコの諮問機関・国際民族芸能組織委員会(CIOFF)が主催する第4回ワールドフォークロリアーダ(韓国・安城市で開催)に弘前市、北海道斜里町、沖縄県竹富町の職員らで構成する芸能グループ「南北芸能結組」の一員として参加。竹富島の「種子取祭」で地謡をつとめる。


エンジニア・プロフィール

Mick Sawaguchi (ミック沢口) Mick Sawaguchi (ミック沢口)
1971年千葉工業大学 電子工学科卒、同年 NHK入局。ドラマミキサーとして「芸術祭大賞」「放送文化基金賞」「IBC ノンブルドール賞」「バチカン希望賞」など受賞作を担当。1985年以降はサラウンド制作に取り組み海外からは「サラウンド将軍」と敬愛されている。2007より高品質音楽制作のためのレーベル 「UNAMASレーベル」を立ち上げ、さらにサラウンド音楽ソフトを広めるべく「UNAMAS-HUG/J」を2011年にスタートし24bit/96kHz、24bit/192kHzでの高品質音楽配信による制作およびCD制作サービスを行う。2013年の第20回日本プロ音楽録音賞で初部門設置となったノンパッケージ部門2CHで深町純「黎明」(UNAHQ-2003)が優秀賞を受賞、2015年の第22回日本プロ音楽録音賞ハイレゾリューション部門マルチchサラウンドで「The Art of Fugue(フーガの技法)」が優秀賞を受賞、2016年の第23回日本プロ音楽録音賞ハイレゾリューション部門マルチchサラウンドで「Death and the Maiden」が優秀賞を受賞するなど、ハイレゾ時代のソフト制作が如何にあるべきかを体現しシーンを牽引している。

萬木忍・幸枝