RMEは、当時プロオーディオの視点で設計されていなかったUSB規格に対して、独自の技術でオーディオ処理に必要な技術仕様と最大限に安定した伝送を可能にするUSBコアを開発しました。そのため、すべてのRMEのオーディオ・インターフェイスは入出力合わせて130チャンネルまでの伝送について、USB2.0の規格で十分な動作を保証できます。またオペレーションの観点からも、現場視点での端子設計やThunderbolt、USB3.0の混在する仕様から来るリスクを考慮し、130ch以下のオーディオ・インターフェイスについては汎用性の高いUSB2.0を採用しています。
尚、参考までにUSB3.0やPCIe規格のThunderboltを採用するメリットは、転送速度ではなく、その広い帯域です。映像データや130ch以上の多チャンネル・オーディオ・データを扱う場合は広い帯域の恩恵を受けられますが、もともとそこまでの広い帯域を必要としないオーディオ・データについては、MADIなどの多チャンネルを扱う場合を除いてUSB2.0の規格で充分な転送速度が得られます。
この理由から、RMEのフラッグシップ・モデルであるFireface UFX+(94in / 94out)やMADIface XT(196in / 198out)は、多チャンネルを扱うために必要であったUSB3.0 / Thunderbolt / PCI Expressを採用しています。