RME Fireface UFXシリーズには、ダイレクトUSBレコーディング機能が搭載されています。フロント・パネルにあるUSB-A端子にUSBのHDDやメモリ・スティックなどのストレージ・デバイスを接続することで、本体の入出力(UFX II / UFXは最大で計60チャンネル、UFX+は最大76チャンネル)のオーディオ信号をWaveファイル形式でレコーディングすることが可能です。
※DURecを使用する際は、必ずお使いのインターフェイスのファームウェアとドライバーが最新のバージョンになっている事をご確認ください。
最新のファームウェアとドライバーのバージョンの確認ならびにダウンロードは下記より行うことができます。
http://synthax.jp/drivers.html
ダイレクトUSBレコーディング機能で使用するUSBストレージ・デバイスは、FAT32形式のマスター・ブート・レコードでフォーマットされている必要があります。
Mac OS Xの場合
ダイレクトUSBレコーディング機能で使用するストレージ・デバイスをコンピュータに接続して、「アプリケーション」→「ユーティリティ」フォルダにある「ディスクユーティリティ」を起動します。左側の欄で対象のデバイスを選択した後、「消去」ページでフォーマットに「MS-DOS(FAT)」を、方式に「マスター・ブート・レコード」を選び、消去(フォーマット)を実行してください※。この操作により、FAT32形式でのフォーマットが可能です。
※ デバイスのフォーマットを行う際には、選択されたデバイス内のデータがすべて消去されますので、十分注意して作業を行ってください。
Windowsの場合
容量の小さいストレージ・デバイスの場合は、コンピュータに接続して対象のデバイスを右クリックして表示されるメニューから「フォーマット」を実行してください※。特に、2GB以下のデバイスは古いFAT(FAT16形式)でフォーマットされていることがありますので、必ずFAT32形式でフォーマットを行ってください。
なお、Windowsでは32GBを超えるサイズのストレージ・デバイスは標準ではFAT32形式でフォーマットできない問題があります。この問題の詳細、および回避手段については弊社のサポート範囲外となりますので、大変お手数ですが個別にお調べください。
※ デバイスのフォーマットを行う際には、選択されたデバイス内のデータがすべて消去されますので、十分注意して作業を行ってください。
FAT32形式でフォーマットされたUSBストレージ・デバイスを、UFX本体のフロント・パネルにあるUSB端子へ接続してください。デバイスが認識されると、自動的にイニシャライズが開始されます。イニシャライズ中は、本体ディスプレイでは「Initializing」、TotalMix FXの画面右下のDURecセクションでは「Wait」と表示されて、デバイスの空き容量がカウントされていきます。
USBメモリ等の容量の小さいデバイスでは、イニシャライズは一瞬で終了します。ハードディスクのように容量の大きいデバイスは、イニシャライズに時間が掛かることがありますのでご注意ください。目安として、200GBにつき約30秒ほど掛かります。
イニシャライズは自動で終了します。終了した時点からレコーディングが可能になります。
TotalMix FXには、右下に「DURECorder」というダイレクトUSBレコーディング機能を制御するための項目があります。また、その中にある「Record View」ボタンを押すことで、入出力チャンネルのMute/Solo/CueボタンをPlay/Recボタンへ切り替えることができます。
*「DURECorder」が表示されていない場合は「Layout Presets」「Groups」「Snapshots」の順番で各アイコン横の矢印をクリックしセクションを閉じてください。画面にスペースが生まれ「DURECorder」セクションにアクセスができるようになります。
DURECorderウィンドウの各機能の操作は次のとおりです(右図を併せてご参照ください)。
① 現在ロードされているファイル名です。クリックしてファイルを切り替えることができます。
※レコーディングを開始すると、新規ファイルが自動的に作成されます。
② [Infoボタン] ;現在ロードされているファイルの情報を表示させます。
③ [Deleteボタン]; 現在ロードされているファイルを削除します。
④ 各種情報を表示しています。
⑤ 現在ロードされているファイルの再生位置をドラッグして変更できます。
⑥ [停止]、[再生]、[録音開始]ボタンです。停止ボタンを停止中にクリックすると先頭位置へ戻ります。
⑦ [Record Viewボタン] :入出力チャンネルでPlay/Recボタンを表示させます。
「Record View」ボタンを押した場合の、入出力チャンネルのPlay/Recボタンは次のように機能します。
TIPS … 入力チャンネルで再生した音は、DAW等のアプリケーションのインプットへ入力されます。
Fireface UFX+ / UFX II にUSB メディアが接続され認識されると、本体のディスプレイに Record / Playback(録音/再生)ページが表示されます*。[REC/PLAY]ボタンを押した時も同じ動作をします。各機能の内容はTotalMix FXでの機能に準じます。
*Fireface UFXの場合は、本体の「Meters」ボタンを押すと、ディスプレイに「Record/Playback」画面が表示されます。
最下段の時のみ、エンコーダー2を回してボタンの位置を切り替え、エンコーダー2を押して実行します。
[CHAN/MIX]ボタン*を1回押すことで、各チャンネルの設定を操作できます。設定項目の中に「Record」「Play Channel」の2つのパラメーターが追加されています。
*UFXの場合は[Channel]ボタン
■ DURec/Partition: ダイレクト USB レコ ーディング機能を完全にオフにできます。これにより DSP 負荷を少しだけ減らし、結果としてTotalMix FX 上のエフェクト数を増やすことができます。エンコーダー 2 を回して Off を選択します。初期設定の 1 では、DURec が有効になりUSB メディアの最初のパーティションが使用されます。いくつかのメディアでは 2 つ目以降のパーティションを使用する必要がある場合があります。
■ Capacity:メディアの容量
■ Free:メディアの空き容量
■ Remain (Rec.):メディアの残りの合計録音時間
■ Free:メディアの空き容量
■ Max R/W Time:読み込み/書き込み動作に要する時間。このセクションにてお使いのUSBメディアの書き込みスピードを確認することができます。書き込みスピードが遅い場合、録音中にエラーがカウントされ、ノイズなどが発生します。本番の前には必ずメディアのテストを行い、お使いのメディアに十分な書き込み速度があるかどうかをご確認ください。
■ Remain (File):現在のファイルの残りの再生時間
■ Next:次に再生するファイルを表示 / 再生
■ Play Mode(再生モード):single(現在のファイルを再生後に停止)、UFX(ひとつのレコーディング・セッションに属する連続するファイルをすべて再生)、cont.(すべてのファイルを連続再生)から選択
また、Repeat single(1トラックを繰り返す)Repeat all(すべてのトラックを繰り返す)Single next(現在のトラックを再生し、再生せずに次のトラックに切り替える)などのオプションもあり様々な再生環境に対応することができます。(要Firmwareアップデート)
Time & Date:UFX II ならびにUFX+には TotalMix FX が動作しているコンピューターに接続した際に自動設定されるリアルタイム時計が搭載されています。時計は録音された DURec ファイルに現在の日付と時間(ファイル属性)を書込むために使用されます(タイムスタンプ)。日付と時間はこのダイアログでも簡単に手動で設定可能です。
録音されたデータはUFXが動作しているサンプル・レートで、インターリーブ形式のWaveファイル(.wav)として記録されます。解像度は24bit固定となります。また、レコーディング時は2GBを超えた時点で自動的にファイルが分割されて保存されます。その際は、効率良くWAVファイルを処理する、RMEのDURec対応ソフトウェアのMultichannel WAV File Batch Processorが役立ちます(ソフトウェアの詳細はこちら)。
また、あらかじめUSBストレージ・デバイスにWaveファイルが収録されている場合も、DURec™を使って再生することが可能です。この場合、サンプル・レートは変換されませんのでご注意ください。(※異なるサンプル・レートのファイルはピッチが変わって再生されます。)
最大同時録音数について
同時録音可能チャンネル数は、ご使用されるUSBストレージ・デバイスの性能によって制限されることがあります。ご参考までに、デバイスのデータ通信負荷が100%を超えると、エラーが起こる可能性があります。
上記に加えて、高サンプル・レートで録音を行う場合は下記のチャンネル数が動作保証上限となります。この制限はUFXのデータ通信仕様によるもので、高性能なストレージ・デバイスを用意した場合でもこれを超えたチャンネル数での録音は推奨致しません。
Fireface UFX+
・44.1/48kHz動作時 … 最大72チャンネル
・88.2/96kHz動作時 … 最大38チャンネル
・176.4/192kHz動作時 … 最大19チャンネル
Fireface UFX II
・44.1/48kHz動作時 … 最大60チャンネル
・88.2/96kHz動作時 … 最大34チャンネル
・176.4/192kHz動作時 … 最大16チャンネル
Fireface UFX
・44.1/48kHz動作時 … 最大60チャンネル
・88.2/96kHz動作時 … 最大34チャンネル
・176.4/192kHz動作時 … 最大16チャンネル
推奨のUSBストレージディバイスについて
お手持ちのUSBストレージディバイスで、録音時にエラーが出る場合は、SanDiskのExtremeシリーズをお試しください。SanDiskはマニュアルにも記載のある、RMEにて動作確認が取れているディバイスとなります。
またシンタックスジャパンでは以下のUSBメディアにて正常に動作することを確認しております。
※ HDDドライブは各部の温度が上がると熱膨張によるオフトラック現象が発生します。これを補正するためほとんどのHDDはサーマルキャリブレーションと呼ばれる補正動作を行います。この補正動作中はデータ転送がわずかに途絶え、エラーとして検出されます。そのためDURecのご使用にはSSDなどのフラッシュメモリ製品のご使用をおすすめします。
USBフラッシュ・メモリー:
SanDisk エクストリーム プロ フラッシュメモリー 128 GB
JetFlash Transcend 32GB
Sony Storage Media 16GB(USM16GM)
SSD:
SanDisk エクストリーム500 ポータブルSSD 250GB(SDSSDE60-250G-J25)
ELECOM ESD-ED 240GB
ハードディスク:
Western Digital - WD My Passport 25E1 1TB (WDBYNN0010BBL)
G-DRIVE mobile USB 1TB(0G02877)
G-DRIVE mobile USB 2TB(0G04863)
詳細はこちらをご確認ください。
代表的なDAWにて、マルチチャンネル(トラック)録音されたインターリーブ形式のWaveファイル(.Wav)を、各チャンネル毎にモノラルとして扱う方法をご紹介します。各DAWの詳しい操作方法についてはDAWメーカーのサポートまでお問い合わせ下さい。
Pro Tools
オーディオのインポート設定より、マルチチャンネルのデータをモノラルに変換する事が可能です。
"ファイル" > "インポート" から該当のファイルを選択し、リージョンの"変換"を行って下さい。
【参考資料】
Fireface UFX & Pro Tools 9:システム活用法 Part 1「DURec™(ダイレクトUSBレコーディング)」編
Nuendo
Nuendoのプロジェクト上に読み込んだマルチチャンネルのデータを、一括でモノラルに展開する事が可能です。
プロジェクト上に該当のファイルを読み込んだ状態で"プロジェクト" > "トラックの変換"から"マルチチャンネルをモノラルに...”を行って下さい。
Studio One
Studio Oneのプロジェクト上にマルチチャンネルのデータをドラッグ&ドロップすることにより、一括でモノラルに展開する事が可能です。
SEQUOIA
SEQUOIAのプロジェクト上にマルチチャンネルのデータをドラッグ&ドロップすることにより、一括でモノラルに展開する事が可能です。
Multichannel WAV File Batch Processorについて
お使いのDAWにマルチチャンネル > モノラル変換機能が備わっていない場合は、RMEが提供するマルチチャンネルファイルコンバーター"RME Splitter"を利用することで、DURec™で録音したマルチチャンネルファイルをモノラルに分割する事が可能です。
Fireface UFXの発売当初にご購入いただいたお客様は、ユーザーガイドにDURecの解説がございませんので、下記のリンクからFireface UFX DURecの日本語ユーザーガイド(PDF)をダウンロードしてご活用下さい。(現在販売中のFireface UFXおよびUFX+/UFX IIにつきましては製品同梱のユーザーガイドに解説が記述されております。)
[Fireface UFX DURec 日本語ユーザーガイド] (PDF形式、約850KB)
DURecを使用する際は、必ずお使いのインターフェイスのファームウェアとドライバーが最新のバージョンになっている事をご確認ください。
実機のファームウェアとドライバーのバージョンは、インターフェイスを接続した際に起動する、Settingダイアログにてご確認いただけます。
また、最新のファームウェアとドライバーのバージョンの確認ならびにダウンロードは下記より行うことができます。
http://synthax.jp/drivers.html
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