映像編集ソフト「DaVinci Resolve 17」は、今映像編集、配信などのジャンルで注目されています。一方でビデオ配信においていくら良いコンテンツであっても音声の品質が悪いと視聴者に不快感を与えてしまいかねません。そこで、今回はそのDaVinci Resolve 17.4.2 WindowsでRMEオーディオ・インターフェイスをご利用いただく方法を紹介します。
Windows搭載のパソコンと、最新のRMEドライバ(2021/9/20時点)とDavinci Resolve 17.4.2を使用し、RMEインターフェース「Fireface UFX II」を用いて説明します。なお、そのほかのRMEオーディオ・インターフェースも同様の手順でセットアップが行えます。
無償版では最大7.1サラウンド、有料版では最大22.2チャンネルのイマーシブ・オーディオ(空間オーディオ)のミックスに対応します。有料版では、Dolby Atmosマスター・プロダクションを.damf、.wav、.mxfなどのイマーシブ・ファイルで読み込み、オリジナルエレメント(ソース、バス、VCAグループなど)に展開、Atmos Master ADMBWFまたはIMF IABで書き出しに対応しています。
※DaVinci Resolve Studioの詳細はBlackmagicdesignサイトをご確認ください。
※ 本ガイドはドライバがすでに正しくインストールされ、RMEのオーディオ・インターフェイスが正常に動作していることを前提に作成しています。インストール手順については、製品に同梱されているインストールガイド、またはマニュアルをご参照ください。
※ 解説はDaVinci Resolve 17.4.2の設定画面を使用しますが、異なるバージョンをご使用の場合も、メニューの名称は一部異なりますが、同様にご参考にしていただけます。
ご注意: 本ガイドは設定時のご参考情報として公開させていただいております。本ガイドの内容について弊社サポートへお問い合わせ頂きましてもご回答致しかねますので、あらかじめご了承の程お願いいたします。 各製品のご使用方法に関しましては、お取り扱いメーカー様、または販売代理店様までご確認ください。
RMEのSettingsダイアログでサンプルレートの設定を行います。
サンプルレートを「48000 kHz」に設定します。
ビデオ&オーディオ入出力メニューでは、先ほどの変更でグレーアウトしていた箇所が有効になりますので、Deviceのプルダウンから「ASIO MADIface USB」を選択します。
Deviceの下にある「Automatic speaker configuration」にチェックが入っていると自動的にDeviceへの出力チャンネルが割り当てられますので、ここではこのオプションを外して、スピーカーのチャンネルを割り当てていきます。
「Monitor Speaker Configuration」が表示されますので、この「Format」のプルダウンから、使用するスピーカー配置を選択します。
(Automatic speaker configurationのチェックを外す)
Left、Rightと続きますので、これにDeviceの出力を割り当てます。
ASIOのチャンネルが表示されますので、例えば「1: ASIO MADIface USB」はFireface UFX IIの場合はAnalog1のチャンネルに相当し、TotalMix FXではSoftware PlaybackのAN1へ出力される設定です。
タイムラインの左の空白部分を[control]+クリックして、「トラックを追加」を選びます。ここでは、ナレーションを録音することを想定して「mono」トラックを選びます。
※Stereoやサラウンドでの録音の場合、この時点でトラックを作成します。
表示される入力 / 出力のパッチ画面*上部の「ソース」が「Audio Input」、「送信先」が「Track Input」になっていることを確認します。
次に、入力に使用するASIO MADIface USBのチャンネル(UFX IIではMic 9)を左のソースで選択し、音声の送信先トラックである「ナレーション」を右側で選択します。
選択したら右下の「パッチ」ボタンを押して画面左上の「×」ボタンで画面を閉じます。
※Stereoやサラウンド入力の場合は、対応するAudio Inputをまとめて選択し、Track Inputへパッチします。
※入力/出力のパッチ画面は、メニューの[Fairlight] > [入力/出力のパッチ...]からも表示できます。
DaVinci Resolveのトランスポートの録音ボタンをクリックして録音を始めます。
以上の手順でDaVinci Resolve 17.4.2 Windows でRMEオーディオ・インターフェイスをご利用いただけます!
楽器やその他のオーディオも、同様の手順でトラックを追加して録音、編集することが可能です。
DaVinci Resolveを起動します。
メニューバーの「DaVinci Resolve」から「環境設定」を選択します。
表示される画面左の「ビデオ&オーディオ入出力」メニューを選択します。
サラウンドのスピーカー(モニター)設定をおこないます。
Audio I/Oの「I/O Engine」が「ASIO」、「Device」が「ASIO MADIface USB」に設定されていることを確認します。
「Automatic speaker configuration」のチェックが外れ、「Monitor Speaker Configuration」が表示されていることを確認します。
「Format」のプルダウンから、使用するスピーカー配置を選択します。
表示されたLayoutチャンネルに、Device(ASIO MADIface USB)の出力を割り当てていきます。
最後に「保存」を選択します。
出力のフォーマット(7.1ch)を設定したので、そのフォーマットに合わせてバスのフォーマットも設定します。
STEP 14で作成したトラックは、基本的にはミキサー画面の「Bus(バージョン16では”Main”)」と書かれたトラックに出力されます。
Busトラックのフォーマットを設定するには、上部の「Fairlight」メニューから「バスのフォーマット」を選択して、Busのフォーマットを「Stereo」から「7.1」に変更します。
音の聞こえる方向を設定するには、パンニングの設定を行います。ミキサーの「パン」と書かれた箇所をダブルクリックし「オーディオパン- (トラック名) 」のウィンドウを開きます。
ミキサー画面で見えない場合は、スクロールすると「パスセンド」の下に出てきます。
非表示になっている場合は、ミキサー画面横の「・・・」をクリックして、「パン」にチェックを入れます。
ミキサー画面でスクロール
音を
後ろから聞こえるようにするには画面右側で青い点を掴んで下方向へドラッグします。左側のツマミでも操作ができます。
LFE(低音チャンネル)はスイッチをONにして、ツマミをあげると出力されます。
サラウンドで出力チャンネルに設定したチャンネルは、TotalMix FXの中央列(SOFTWARE PLAYBACK)に出力されます。
Dockに表示されている「RME」アイコンをクリックすると、「Settings」ダイアログを呼び出すことができます。サンプル・レートの変更やデジタル出力のフォーマット変更、機器のステータスやドライバー/ファームウェアのバージョン確認など、RMEオーディオ・インターフェイスの様々な設定/確認が可能です。変更したステータスは即座にオーディオインターフェイスに適応されます。
またTotalMix FXアイコンをクリックすると、チャンネル・ルーティングを自在に行えるRME TotalMix FXミキサーを起動できます。インターフェイスへの外部入力信号をゼロ遅延でモニターできるダイレクト・モニタリングや、コンピューターからの出力信号をPC内の任意のチャンネルに戻すことができるループバック機能、CPUを使用しない内蔵DSPによる高品質エフェクトなど、様々なルーティング/ミックスが行える強力なミキサー・ソフトウェアです。
TotalMix FXに関する詳細は、こちらをご参照ください。