このガイドでは、HQM配信サービス(株式会社クリプトン)より購入された「サラウンドスケープ(UNAMAS)」を、4台のスピーカーからサラウンド再生するクアドロフォニック(4ch)の設定を説明します。
クアドロフォニック(4ch)
サラウンドスケープのオーディオ・データはFLAC(Free Lossless Audio Codec)フォーマットとなっており、再生するにはFLACフォーマットに対応したメディア・プレイヤーが必要です。以下、代表的なFLACフォーマットに対応したプレイヤーです。
Windows
Mac
※これらのメディアプレイヤーの使用方法に関して、弊社ではサポートしておりません。
Fireface UC背面のBALANCED LINE OUTPUTSから、アンプ(またはスピーカーやミキサー)の該当するチャンネルへと接続します。
※ 安全のため、スピーカーやプリメインアンプを接続する場合は、接続する機器の電源をOFFにするか、音量を最小にした状態で操作をしてください。
スピーカーのチャンネルの振り分けは以下のようになります:
|
ヒント
アンプの接続口がRCA端子の場合、TRS > RCA変換ケーブルを用いて接続を行ってください。
ヒント2
サラウンドスケープのファイルは、1/ 2/ 5/ 6 chで構成された4chのサラウンドファイルです。通常のサラウンドでは3 chにセンター、4 chにはLFEを割り当てますが、サラウンドスケープでは不要のため、このように3、4chを省いた構成になっております。
Windows の場合
Step 1:コントロールパネル内の「サウンド」画面を開きます。
Step 2:表示されるリストから、「スピーカー RME Fireface UC」を選択し、「規定値に設定」をクリックします。次に「構成」ボタンをクリックします。
Step 3:5.1 サラウンドを選択し、「次へ」をクリックします。
Step 4:表示される画面で「次へ」をクリックし、次に表示される画面で「次へ」をクリックし、最後の画面で「完了」をクリックします。以上でWindowsのスピーカー構成がサラウンドに設定されました。
Macの場合
Step 1:「アプリケーション」フォルダ内の「ユーティリティ」にある「Audio MIDI 設定」を開きます。
Step 2:画面左のリストから「Fireface UC Mac (xxxxxxxx)」を選択し、画面右の「出力」タブの「スピーカーを構成」ボタンをクリックします。※ 「スピーカーの構成」は画面左下のアイコンからも選択可能です。
Step 3:「マルチチャンネル」タブの「5.1 サラウンド」を選択し、「適応」をクリックします。以上でMacのスピーカー構成がサラウンドに設定されました。
※以下の手順は、コンピュータにFireface UCのTotalMix FX搭載ドライバがインストールされていることを前提に説明しています。
Step 1:Fireface USB SettiingsとTotalMix FXを起動します。
Windows: OSのシステムトレイにあるアイコンをクリックします。 |
Mac: 「アプリケーション」フォルダまたはDockより、それぞれを起動します。 |
Step 2:Fireface USB Settiingsの「Line Out」レベルを設定し、適切なサンプルレートを「Sample Rate」の項目より選択します。
WindowsのFireface USB Settings
※サンプルレートは再生する音源のサンプルレートを選択 (96 kHz, 192 kHz等)
※Line Outレベルは「Gain」タブで設定します。一般的なオーディオ機器(プリメインアンプ)と接続をする場合は、「-10 dBV」、アクティブスピーカーに直接接続をする場合は、Line Outのレベルを「+4 dBu」に設定します。
ヒント
一般のオーディオの世界でラインはRCA端子を指し、通常は-10 dBVでオーディオ信号のやりとりを行います。業務用のオーディオ機器はXLR端子やTRS端子が多く、オーディオ信号は+4 dBuにて行います。これらのオーディオ信号を混在させることは避けてください。
MacのFireface USB Settings
※サンプルレートは再生する音源のサンプルレートを選択 (96 kHz, 192 kHz等)
※Line Outレベルは、一般的なオーディオ機器(プリメインアンプ)と接続をする場合は、「-10 dBV」、アクティブスピーカーに直接接続をする場合は、Line Outのレベルを「+4 dBu」に設定します。
ヒント
一般のオーディオの世界でラインはRCA端子を指し、通常は-10 dBVでオーディオ信号のやりとりを行います。業務用のオーディオ機器はXLR端子やTRS端子が多く、オーディオ信号は+4 dBuにて行います。これらのオーディオ信号を混在させることは避けてください。
Step 3:TotalMix FXメニューのOptions > Reset Mix > Straight playbackを選択します。
※画面はMacですが、Windowsもメニュー構成等は共通です。
ヒント
Straight playbackオプションを有効にした場合、全ての再生チャンネルは「一対」でハードウェア出力に送られます。すなわち、ソフトウェア再生チャンネルの1はハードウェア出力チャンネルの1に、ソフトウェア再生チャンネルの5はハードウェア出力チャンネルの5に、といったように送られます。
Step 4:以上でセットアップは完了です。お使いのメディア・プレイヤーで音源を再生して、1,2,5,6チャンネルから正しく音が出力されていることをTotalMix FXミキサーで確認してください。
確認方法:Hardware Outputs(3段目)の「AN 1/2」と「AN 5/6」のメーターが振れている事を確認します。
ヒント1
TotalMixの2段目のメーターはメディア・プレイヤーが再生するチャンネルのレベル(1,2,5,6チャンネル)、3段目のメーターは Firefaceに接続されたスピーカーに送られる音の出力レベル(1,2,5,6チャンネル)を表しています。尚、右側にあるControl RoomセクションのMainに例えばAN 1/2出力チャンネルがアサインされている場合は、AN 1/2出力チャンネルはControl Roomセクションに表示されます。
ヒント2
Step 3のStraight playback設定は3段目の出力レベルを変更しません(ルーティングのみを1対1に設定します)。各出力のレベルを統一したい場合は、3段目の各出力のフェーダー上をダブルクリックすることで、簡単に各出力チャンネルのレベルを0 dBに設定できます。
以下のサラウンド・テスト用のファイルをダウンロードしてお使いのメディア・プレイヤーで再生すると、正しく音がサラウンドで出力されているかどうかをテスト信号で確認することができます。テスト用ファイルは、トーンで各チャンネルが区別出来る様、異なる周波数の正弦波を10秒ずつ順に再生します。
[サラウンドのチャンネルアサイン・テスト用ファイル(FLACファイル)をダウンロード (約2.6M)]
ヒント
サラウンドスケープのセットアップは、1/ 2/ 5/ 6 chで構成された4chのサラウンドです。3/4チャンネルが未接続のため、以下の表の3/4チャンネルのテスト信号は聞こえません(再生するとTotalMixのレベルメーターで再生音を確認できますが、出力されないためその間20秒無音になります)。
サラウンドテスト信号の内容
チャンネル・アサイン | 周波数 | 再生時間 |
---|---|---|
1(FL) | 264.00Hz(純正律のド) | 10秒 |
2(FR) | 297.00Hz(純正律のレ) | 10秒 |
3(CENTER) | 330.00Hz(純正律のミ)*サラウンドスケープでは無音 | 10秒 |
4(LEF) | 88.00Hz (2オクターブ低い純正律のファ)*サラウンドスケープでは無音 | 10秒 |
5(BL) | 396.00Hz(純正律のソ) | 10秒 |
6(BR) | 440.00Hz(純正律のラ) | 10秒 |