新橋演舞場で活躍するFirefaceとMultiface - Synthax Japan Inc. [シンタックスジャパン]
RME Users
導入事例

新橋演舞場で活躍するFirefaceとMultiface

日本を代表する多くの劇場で、RME のオーディオ・インターフェースが選ばれる理由

tl_files/images/rme_user/shinbashi/01.jpgFireface シリーズをはじめとする RME のオーディオ・インターフェースは、放送局や劇場といったトラブルが許されない現場で絶大な支持を集めている。そういったシビアな現場に携わるプロフェッショナルたちは、数多あるオーディオ・インターフェースの中から、なぜ RME 製品を選んでいるのだろうか? 歌舞伎座をはじめ、今はなきコマ劇場、明治座、シアタークリエといった名だたる劇場の音響設備を手がける、株式会社ショウビズスタジオの下平尾信明氏に話を訊いた。(東京・銀座の新橋演舞場にて)

「私の会社で手がけているような劇場では、音楽や SE の再生機として、5~6 年前までオープン・リールのMTRを使用していたんです。しかし年々テープが手に入りづらくなってきて、ドイツの業者からストックを手に入れたりして頑張っていたんですが(笑)、さすがにどうしようもなくなってきた。それで数年前に、コンピューター・ベースの DAW とスタンドアローンのメモリー・レコーダーに移行したんです。

DAW を導入する上で何より重要だったのは、しっかり機能するシステムを構築するということ。まずは音質云々よりも、音を出したいと思ったときにちゃんと再生されるか、嫌なノイズが発生しないかという基本の部分を重視しました。だから導入前は多くのオーディオ・インターフェースを試したんですが、その中で最も優秀だったのが RME の製品だったんですよ。今時のオーディオ・インターフェースは、どれもそこそこの音質がしますし、普通に使う分にはほとんど問題ない。しかし長時間電源を入れっぱなしにしておくと、ノイズが出るようになったり、動作が安定しなくなるものもあるんですよね。それでは使いものにならないので、しつこく検証したんですが、RME の製品はとにかく安定していたんです。それで RME の製品に決めて、それ以降、私の会社では標準的なオーディオ・インターフェースになっています。

tl_files/images/rme_user/shinbashi/02.jpgここ(新橋演舞場)では、音の再生/編集用にノートブック PC と Fireface 800 、録音用にデスクトップ PC と Multiface を使用しています。DAWソフトウェアはどちらも Steinberg Nuendo ですね。具体的には、外部のスタジオで制作された音素材を WAV ファイルで貰って、Fireface 800 のNuendo システムで編集を行い、スタンドアローンのメモリー・レコーダーや特注の効果用コンソールで再生しています。一度編集が完了してしまえばDAW 無しでも良さそうですが、実際にはそうもいかないんですよ。公演によっては、当日に出演者がキャンセルされることもあるので、そういう場合は音楽を手直ししなければならない。出演しない人の歌声が入った音楽を流すわけにはいかないので(笑)、音楽はマルチトラックで用意しておいて、Nuendo 上でミュートしたりするんです。

一方の Multiface の Nuendo システムではいろいろなものを録音しますが、例えばカーテン・コールのときに流す楽曲のコーラスなんかもその1つですね。出演者のみなさんに、コーラスの録音のためだけにスタジオに集まってもらうのは大変ですから、舞台稽古が終わるときにお願いして録ってしまうんですよ(笑)。Sennheiser MKH 416 とダイナミック・マイクを何本か立てて録るんですが、とても良い音で収録できます。RME のオーディオ・インターフェースは、デジタル臭くないアナログ・ライクなサウンドという印象ですね。緻密な音というか、詰まっている感じがある。値段は決して安くはないですが、それだけの価値は十分あると思います。何より動作が安定していますし、とにかく満足していますよ。」(談)

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