最大サンプルレート768kHzならびにDSD再生にも対応したデバイスとして、まったく新しく生まれ変わったADI-2 Pro。ハーフラックサイズの2チャンネル ADAT、SPDIF、 AES/EBUのAD/DAコンバーターとして、一時代を築いた旧モデルであるADI-2の基本性能はそのままに、現代の最高水準のパーツを纏い全ての回路を見直し、RMEのユニークで革新的な製品群の中でも特に異彩を放つまったく他に類を見ないユニットとして再登場。
4段階の基準レベルの切り替えが可能なバランス/アンバランスのアナログ入出力、2基の最高水準のヘッドフォンポート、非常に高いジッター抑制能力を持つ内部クロック「SteadyClock」、DSPによるシグナル・プロセッシング、外部電源アダプター、クラス・コンプライアントUSB接続(CCモード)、サンプルレート768kHz対応、DSD再生… 全てのオーディオ・ファンにRMEの最高品質を、自信をもってお届けできる1台となっております。
RMEのエンジニア達が考える最高の音質を達成するために、たった1dBでも犠牲がないよう細心の注意を払い、高いエンジニアリング技術を存分に注ぎ込んだ成果が、この「ADI-2 Pro」です。メインボードには、カスタムの10レイヤー基板を使い、パワフルかつ分離の良い音を実現。内蔵の電源レギュレータには、電源自体のパフォーマンスを落とさない超低ノイズ設計が施されています。また、オペアンプには、TI社のSoundPlus™を採用。これにより、SN比、全高調波歪み、スルー・レート、すべてにおいて非常に高いパフォーマンスを実現しています。また、全ての内部回路は完全にシンメトリカルかつDCカップリングでデザインされており、入力ソケット(DCプロテクション)にあるシグナル経路内の唯一のコンデンサーには、ニチコンのオーディオ用不分極電解コンデンサーMUSEを使用し、音質への影響が最小限に抑えられています。
ADコンバーターには、サンプルレートが768kHzまで対応可能な4チャンネル仕様のAK5574を採用。4チャンネル仕様のコンバーターをデュアル・モノで使うことにより2チャンネルのアナログ入力において3dBのノイズ軽減を実現。 DAコンバーターには、旭化成の2chプレミアムDAC、AK4490を2系統のステレオ出力にそれぞれ1基ずつ搭載しています。また、EQ、位相メーター、スペクトラム・アナライザーといった内部シグナル処理には2.17ギガフロップ(2882MIPS)の高パフォーマンスDSPを使い、サンプルレート768kHzでも十分なパワーを得られる仕様になっています。
フロントパネルには、高精彩、高画質、広視野角を特徴とするIPS(In Plan Switching)方式の液晶パネル、ならびに、3つのプッシュ機能付きエンコーダーと、4つのボタンが配置されており、全ての機能に直感的にアクセスが可能です。
PCとの接続には、USB Audio Class 2.0(CCモード)に対応した USB 2ポートが用意されており、PCやiPhone/iPadに接続し安定したシグナルの伝送を行うことができます。また、ADI-2 Proでは、RMEが独自に開発したWindows用のCCドライバーを使うことができるため、Windows環境でもPCM768kHzの録音/再生ならびにDSDの再生を行うことが可能です。
新たにデザインされたアナログ入出力回路には、特別に開発されたディスクリート・ハードウェアによる高性能の切替スイッチが搭載されており、慎重に選択されたこれらのコンポーネンツによりADI-2 Proは、120dBのSN比、0.00003%の歪み率、そして、周波数特性は最高120kHzという驚異的なパフォーマンスを実現しています。
ADI-2 Proのヘッドフォン出力には、メインのアナログ入出力以上のこだわりを見ることができます。新たにデザインされたヘッドフォン出力は、出力インピーダンス0.1Ω、最大出力レベル+22dBu、最大出力は2.2W/チャンネルという特性を備えており、メイン出力だけではなくヘッドフォン出力もSN比が120dBと、事実上、ノイズ・フリーのモニタリングが可能です。また、昨今のヘッドフォン・ブームを受け、ヘッドフォンポートは「Extreme Power」出力仕様になっています。これらのポートでは、同じソースを聞くだけではなく、それぞれ異なるソースをモニターすることが可能で、それぞれのポートは完全に独立した回路を備えています。
同梱のデジタル・ブレイクアウトケーブル(SPDIF&AES用)を本体のD-Sub 9pinポートに接続することにより、ADI-2 Proは、外部のデジタル機器からの信号を正確にコンバートしそれぞれのポートから出力することができます。また、本体背面にはTOSLINKオプティカル入出力があり、こちらからは、ADATまたはSPDIF信号の入出力を行うことができます。SPDIFとAESは同時使用が可能で、どちらか片一方の入力には、サンプルレート・コンバート機能(SRC)を使うことができ、クロックの分離や、デバイスのプラグ&プレイを可能にします。
PCとの接続はUSB 2ポートを介して行われ、これによりADI-2 Proは、6チャンネルの入力・8チャンネルの出力を持つオーディオ・インターフェイスとして動作します。
このUSB 2ポートは、USB Audio Class 2.0(CCモード)に完全対応しており、Mac/Windows OSのPCやiPad/iPhoneデバイス間におけるオーディオ信号の伝送だけではなく、ファームウェアのアップデート時にも使用します。
コンパクトなボディーに、最上のパーツと、多様な入出力を備えたADI-2 Proは、スタジオだけでなく、ご自宅のリビングにおけるオーディオ・リスニングにも最適な一台です。
実は、ADI-2 Proはその小さなボディーからは想像できないほどに多機能で、全ての機能は、フロントパネルに配置された液晶ディスプレイから操作が可能。そして、多くの機能は通常このサイズの2チャンネルDACには搭載されていないようなものばかりです。
これらの設定はすべてADI-2 Pro本体に保存されますので、電源を入れると前回に使用した設定が自動的に呼び出されて適用されます。また、上記機能により調整が施されたオーディオシグナルは、フロントの液晶パネルに表示される、スペクトラル・アナライザー、30バンドの双2次(Biquad)フィルター・アナライザーは、高精細液晶パネルにより、かつてないオーディオ・ビジュアライゼーション体験を提供します。
非常に多機能なADI-2 Proですが、実際の扱いは非常に簡単で、接続して電源スイッチをONするだけでOKという完全なプラグ&プレイ仕様になっています。 また、ADI-2 Proは、AD/DAコンバーター・モード、USBインターフェイス・モード、アナログ・プリアンプ・モードという、3つの異なるモードで動作するようにデザインされていますが、通常は入力される信号の種類によって自動的に切り替わります(手動での切り替えも可)。また、スルー・モードも備えており、このモードを選択すると入力された信号は一切手を加えられることなくそのまま出力されます。
電源供給は付属のロック機能付きの外部電源アダプターによっておこないますが、外部電源アダプター仕様という特性を生かし、バッテリーによる電源供給も簡単に行うことができますので、電源がない環境でのモバイルソリューションとしても最適です。
最高品質のAD/DAコンバーター、USB DAC、USBインターフェイス、高品位ヘッドフォン・アンプ…様々な顔をもつADI-2 Proは、どのようなシチュエーションにおいても理想的な選択肢となります。
最高のサウンド・クオリティを最新のソリューションで楽しむホーム・ユーザーや、リファレンスクラスのAD/DAが必要なプロフェッショナル・スタジオ、また、耳の肥えたHi-Fiオーディオ・ファンには、USB DAC/ヘッドフォン・アンプとしても、ADI-2 Proは今までにない体験を皆さんに約束します。
惜しみなく注ぎ込まれた、20周年を迎えるRMEの技術の集大成を、是非一度体験してみてください。この音は、一度体験したら決して手放すことができなくなるでしょう。