クラス・コンプライアント(CC)・モードは、Windows、macOS、Linuxで標準サポートされている規格です。CCモードを使用すれば、RMEデバイスをPCやiPadに接続するだけで、専用ドライバーのインストールなしですぐに使い始めることができます。Babyface Pro FSのCCモードを有効にすることで、デバイスが自動的に認識されます。RMEの専用ドライバーを使用する場合と比較すると、TotalMixやエフェクト設定などの機能が使用できないという制限がありますが、iPad(iOS)を使用する場合には、専用アプリ「TotalMix FX for iPad」の使用によって、TotalMix FXのすべての機能*を操作できます。
*CCモード動作時のBabyface Pro FSでは、ReverbなどのFX機能を利用できません。
Babyface Pro FSは、iPadにはないプロ仕様のアナログ入出力や、卓越したマイクプリアンプ、高品位なバランス・ライン出力、優れた音質を発揮するハイパワー・ヘッドフォン出力、ゲイン / レベル調整、SPDIF / ADAT入出力、192 kHz / 24 bit対応、Sysex対応のMIDI入出力を追加し、モバイル環境でもプロフェッショナルな性能をフルに活用できます。
なお、iPhoneでCCモードをご利用の際はiOS標準ドライバーに依存するため、RMEが提供するTotalMix FXのミキシングやエフェクトの設定を施すことができません。
また、CCモードの状態でコンピューターに接続した場合は、TotalMix FXやFireface USB Settingsは起動しません。コンピューターで使用する場合は、CCモードをOFFにしてください。
iPadでは、TotalMix FX for iPadを使用することでミキシング、エフェクトを使用可能です。
※Babyface Pro FSをCCモードでiPadに接続して安定動作させるためには、別途RMEが提供する9~12ボルト、約1Aの電源アダプターをBabyface Pro FS本体に接続する必要があります(NTCB-XTを使用したRME推奨セットアップ)。モバイル用途では、9~12V出力を提供するより高度なバージョンのリチウムポリマー・バッテリもあります。
尚、コンピューターに接続しない場合は、USB バス・パワー(リチウムポリマー・バッテリ)または外部電源を使用して、SELECTボタンとDIMボタンを同時に2秒間長押しすることでモードはいつでも変更できます。
例えば、iPhoneやiPadのApple Musicで再生したオーディオはBabyface Pro FSのアナログ出力1/2から出力されます。ヘッドフォン出力3/4、SPDIF/ADATから出力する場合は、Babyface Pro FSをコピー・モードに設定する必要があります。
※TotalMix FX for iPadを利用する場合は、TotalMix FX上で自由にルーティングを組むことができます。
※TotalMix FX for iPadがインストールされたiPadに接続された場合、コピー・モードは有効になりません。
※アプリケーションによっては、使用できる入出力に違いがあります。詳細は製品ユーザーガイドの「33.対応する入出力」の章をご確認ください。
TotalMix FX for iPadを使用することで、CCモードで起動したBabyface Pro FSやその他のRMEデバイスのTotalMix FXの機能*をiPadからコントロール可能です。
*CCモード動作時のBabyface Pro FSでは、ReverbなどのFX機能は利用できません。
Babyface Pro FSはDAコンバート時にジッターが生じやすいUSBクロックの代わりに、Babyface Pro FS内部に搭載されたSteady Clock FSを使用します。多くのUSBオーディオ機器はDAコンバート時にUSBデータ・パケットからクロックを抽出するスレーブ・モード(アダプティブ・モード)で動作しており、効果的なジッター抑制は行われずに比較的大きなジッターが生じます。Babyface Pro FSはレコーディング時もプレイバック時もマスター・クロック・モード(アシンクロナス・モード)で動作するので、iPad使用時でもコンピュータ接続時と変わらないサウンド・クオリティを実現します。これにより、Babyface Pro FSとiPadだけで、スタジオレベルの本格的な録音や音楽制作が可能になります。