Fireface PC Audio Concert Vol.1レポート
2009年1月24日にお茶の水「Studio K's」にて「Fireface 400 PC Audio Concert Vol.1」が開催されました。このイベントは、サウンドプロデューサーの沢口真生氏によって録音されたUNA MAS Jazzシリーズの非圧縮音源(96kHz/24bit)とマスタリングされたCDを試聴比較してみようという今までにない全く新しい試みでした。
この試聴比較会の会場に選ばれたのがオーディオマニアとして著名な山本耕司氏がプロデュースする都内でも有数の再生環境をもつStudio K's。
RMEのユーザーの中から抽選で選ばれた合計30名が、本イベントに参加。オーディオに熟知された皆様が集まり、レベルの高い試聴比較会となりました。
本イベントでは、3通りの方法で試聴比較を行いました。
- CDプレイヤーからの試聴
- 同じCDをFireface 400が接続されたパソコンのCD-ROMドライブから再生し試聴:再生にはSteinberg Cubaseを使用
- 96kHz/24bitのオリジナルマスターファイルをFireface 400が接続されたパソコンから再生、試聴:再生にはSteinberg Cubaseを使用
試聴に使用された音源はUNA MAS Jazz原大力 x His Friends Vol.2から「My Foolish Heart」、UNA MAS Jazz深水洋 x His Friends Vol.3から「Body And Soul」、そして2009年夏に発売予定のアルバムから「Alfie」。
今回沢口氏が持参された日常ではなかなか聞く事ができない96kHz 24bitの非圧縮音源を試聴した皆様はまるでUNA MASにいるようなその空気感を堪能されました。
ご来場の皆様に試聴会のアンケートをとった結果をここでご紹介させていただきます。
当たり前の結果とはいえ、CDというメディアの限界、新たなるフォーマットへの関心度が高いことが明らかであることを再認識させられる結果となりました。
試聴後には、ご来場された皆様と沢口氏、山本氏との質問コーナーが設けられました。この中で沢口氏はCDというメディアについて以下のようなコメントをされました。
「私たちのようなクリエイターは、事実CDというメディアに限界を感じています。特に私のような個人のレーベルで運営している場合、わざわざ高音質で録音した音楽を圧縮するために高い経費をかけることに対して矛盾があります。高音質な音楽を再生できる環境がこれだけ普及している今、私たちの業界は96kHz/24bitのファイルをダイレクトにお客様に届ける方法を真剣に検討していかなければいけない。」
山本氏はイベント終了後、個人のホームページで以下のようなコメントをしています。
「僕のところはスタジオと言っても、一般家庭とほとんど同じ状態だから、そういう場所で録音現場からの産地直送、クール宅急便で送るような再生が可能なわけだから、これはすごいことだと思う。」