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ネットワーク・オーディオとは複数の機材を一般的なEthernetケーブルでスイッチング・ハブを介して繋いでいくだけでシステムを構築することができ、全ての機器を一台もしくは複数台のパソコンからコントロールできる伝送規格です。
ここでは、近年注目されているAVBが技術的な視点でどの様なメリットがあるのかを紐解いていきたいと思います。
先ずはネットワーク・オーディオの優位性について記載します。
ネットワーク・オーディオは、特に以下の点が優れています。
ケーブル・端子
使用されるEthernetケーブルは、現在の建物の中にはほとんどの場合すでに組み込まれており、一般的なケーブルなために安価で手軽に入手できます。
チャンネル管理
オーディオ・ネットワーク・ソリューションでは、ネットワーク内でのチャンネルの識別が容易に行え、複数の機器からの信号を1本のケーブルに結合させることが可能です。よってデイジーチェイン接続をする必要がなく、大規模で複雑なシステムを構成し管理する機能に長けています。
デバイス検出・制御
オーディオ・ネットワーク・ソリューションは、デバイスを検出して接続し、リモート・コントロールするいくつかの方法をサポートします。
イーサネット・スイッチ
一般的に購入できる安価なイーサネット・スイッチは、時刻同期が無く、ベストエフォートでトラフィックを転送します。より高価な管理型スイッチは、QoS(Quality of Service)を追加することにより、スイッチが1つのパケット(音声信号など)が他のパケットよりも重要かどうかを認識して優先順位を付けることでこの欠点を改善しています。しかしそれでもなお、オーバープロビジョン(起こり得る限りのワースト・ケースのトラフィックに備える)されたネットワーク作りをしない限り、ディタミニスティック(確定的)には動作しません。そしてオーバープロビジョン・ネットワークを実現するためには、隔離されたネットワークや「スタンドアローン」ネットワークにする方がより簡単なため、オーディオ用途では殆どの場合この方法が推奨されます。
PTP / gPTP
スイッチは時間を認識させることもできます。精密時間プロトコルであるPTPは、スイッチで使用されるバウンダリー・クロック(境界クロック、BC)タイプとトランスペアレント・クロック(透過クロック、TC)タイプの両方を定義します。例えば、バウンダリー・クロックは別のグランドマスター・クロックに同期されるマスタークロックを指します。しかし、PTPを実装するには、PLLを使用した物理的なシンタナイゼーション(同調)を実行できる高精度なコンポーネントがスイッチに必要なため、価格が大幅に上昇します。
一般化された時間プロトコルのgPTP(IEEE 802.1AS)は、PTPv2(IEEE 1588-2008)の合理化されたバージョンです。これは、標準の既製スイッチのハードウェアで論理的なシンタナイゼーション(同調)を使用して動作するため、スイッチのコストを削減します。また、PTPv2と同じ精度を持ちながらも、より高速に同期します(7ホップを2秒以内)。
PTPおよびgPTPの詳細については、https://www.calnexsol.com/jp/33-hidden/354-what-is-gptp (英語)を参照してください。
AVB / TSN
AVB(Audio Video Bridging)は、ユーザ設定なしでオーディオ・ストリームの優先順位付け(802.1Qav)と同期化(gPTP)を定義する一連の規格です。これにより前述のQoS / DiffServやオーバー・プロビジョニング、高価なPTPスイッチが不要になります。だだし、1つの条件があり、すべてのスイッチがAVBスイッチである必要があります。
AVB基準を批准した委員会は、AVBが完全に規定された後、TSN(Time Sensitive Networking)に名称変更されました。それ以来、規格はさらに拡張され、ネットワーク上のメディア・ストリーミングにはあまり関連しないが、工業用途には有用なプロトコルが追加されています。
尚、AVBでは送信デバイスを「トーカー(Talker)」、受信デバイスを「リスナー(Listener)」と呼びます。
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