ADI-8 DS
高精度8チャンネル 96kHz ADAT . TDIF AD/DAコンバーター
製品概要
ADI-8 DSは、8チャンネルのリファレンスAD/DAコンバーター。そのコンパクトな機体にはIntelligent Clock Control (ICC)、SyncCheck®、SyncAlign®、TDIF/ADAT コンバーター、ビットスプリッターなどの機能が搭載されます。ADおよびDAコンバーターは独立させて動作することも、またリンクさせて動作させることも可能です。最新の24ビットコンバーターによって117dBのダイナミックレンジを実現しています。全ての入出力は24ビットの解像度で動作します。
主な機能
- 8チャンネルADコンバーター:完全なシンメトリカル設計、DCカップルオーディオパス、S/N比117 dBAのAD
- 8チャンネルDAコンバーター:バランス出力、112 dBA DA
- ADATオプティカル入力:24-Bit、RME Bitclock PLLによりサンプル精度の同期
- ADATオプティカル出力:24-Bit、ADATオプティカル入力と完全対応
- TDIF-1インターフェイス:24-Bit、低ジッターPLL、Emphasisサポート、DA-88対応
- ビットスプリット/結合、コピーモード、ADATとTDIFの自由なコンビネーション
- コピーモードにより24bitのADAT <> TDIFコンバーター
- デジタルパッチベイ:入力信号のコピー、デュプリケート、ディストリビュートに対応
- ディザー:96 kHzでも16-Bitに対応
- 入力信号の同期状態を監視し、結果を表示するSyncCheck
- ヴァーチャル・サンプルバッファー:DAコンバージョン時にも内部の低ジッタークロックを使用可能)
- 全設定の自動保存
入出力
- アナログ入出力(TRS、及びD-sub 25pin) x8系統 (8チャンネル入出力)
- ADATオプティカル入出力 x2系統
- TDIF入出力 x 1系統
- ワードクロック入出力 x1系統
主な特長
ADI-8 DSのユーザーインターフェイスは明確にデザインされ簡単に操作することができるため、搭載される様々な機能を直感的に操作することができます。ADI-8 DSの設定はまずフロントパネルの入力感度設定から始めます。入力レベルはLo Gain、+4 dBu、-10 dBVから選択可能で、すばらしいダイナミックレンジを提供します。
ADI-8 DSの操作
各アナログ入力は入出力の有無、およびクリップを確認できるLEDを搭載します。[PROCESS]ボタンを押す事で「ビットスプリット」機能(24
ビット信号を2チャンネルにスプリット)、Double
Speedモード(DS)、Dither(Dith.)を有効化します。ビットスプリットはTDIFおよびADATにご利用いただけます。
ADコンバーターのクロックを内部、外部(ワードクロック)、もしくは入力(ADAT、
TDIF)から選択します。内部クロックは44.1/48、DSモードの場合88.2/96kHzを設定可能。クロック同期のステータスはフロントパネル
のLEDの点滅/点灯で確認できます。[DIGITAL INPUT]セクションでは使用する入力ソースを選択します。
[COMBINE]セクションではスプリットされた信号を24ビットとDouble Speedオードに再結合します。[COPY
MODE]キーはデジタル入力信号をADATとTDIF出力にルーティングします。この機能によってADI-8
DSは複数のデバイスへ信号を送るスプリッターとしても利用することができます。例えばADAT信号を2系統のADATとTDIFへ同時に出力させること
ができます。Copy ModeではBit
SplitとCOMBINEが利用できますので、コピー時の再結合や信号のスプリット、もしくは再結合して再度スプリットされた信号を他のフォーマットで出
力させることができます。
各アナログ出力に搭載されるLEDは信号の有無とレベルをLEDの明るさで表示します。出力レベルはHi Gain、+4 dBu、-10 dBVで切り替えする事ができます。
ADI-8 Inside
ADI-8 DS内部構成は大きく分けて4つのブロックがあります:
- アナログ入力:アナログ入力ステージ(ゲイン設定、ADコンバーター)
- アナログ出力:DA/コンバーター、アナログ出力ステージ(ゲイン設定)
- デジタルI/O:ADATオプティカル、TDIFインターフェイス
- クロックコントロール:全てのファンクションにおいてタイミングを調節、ワードクロックI/O、PLL
この図はADI-8 DSの内部です。
回路図からもわかるようにADI-8 DSは内部で様々な方向に接続され、AD/DAコンバーターとしてだけではなくフォーマットコンバーター、ディストリビューター、スプリッターとして使用できるようになっています。
- フォーマットコンバーター:ADAT <> TDIFの24ビットデジタルコンバート
- ディストリビューター:デジタル入力をすべての出力端子へ送ります(例:TDIF入力をTDIFとADAT x2へ出力)
- スプリッター:アナログ入力を全てのデジタル出力へ同時に送ります(TIDF x2とADAT x2hwのADコンバージョン)
アナログ〜デジタル
アナログ入力は1/4"ステレオジャックもしくはD-sub 25pin(TASCAMピンアウト)で接続します。全ての入力からコンバーター・チップまでは完全なシンメトリカル設計/特別なサーボバランス入力回路です。入力される信号がアンバランスの場合自動的にゲインが+6 dB設定されますので、アンバランス信号がバランス信号と比べてレベルが小さいことがなくなります。
信号がADコンバーターに届くまでの間、信号のロスは一切あります。インプットゲインは3段階設定(Lo Gain、+4 dBu、-10 dBV)で、最新のハイグレード電気スイッチ(ADG 451)によって特別なダンピング技術を実現しています。ゲインスイッチは信号の流れの中で最も最適な場所に配置されています。この方法によってアンプ回路の追加、および部品間に長いケーブルが必要なくなります。DAコンバーターは最高の信号品質を保ち、最大のS/N比、最低の歪み率を実現しています。
SyncCheck®
複数のデジタルソースで作業を行う場合には、それらのソースが正しくロックし、また完全に同期している必要があり、これらが正しく設定されていない場合、ドロップアウトやクラックルノイズが発生します。
RME独自のSyncCheckはすべての入力信号をチェックし、視覚的に表示します。クロックモードがMasterのときは、内部クロックに対する同期動作が確認されます。この優れた技術によって瞬時にエラーを発見することができます。
SyncAlign
SyncAlignには、時間軸やチャンネルに関して絶対的なデータ配置を保障するための技術や方法が組み込まれています。ステレオモードやマルチチャンネルモードでも、また、カードをどのように使用しどのような信号を受信した場合も、RMEのデジタルオーディオカードはチャンネルを交換することがありません。SyncAlignはチャンネル間のタイミングをもコントロールします。チャンネル数に左右されずサンプル単位で整列された状態で開始されます。
Record while play(再生中に録音)モードが有効な場合、対応するソフトウェアは初めに録音を開始し、その後再生を開始します(または再生の後に録音)。SyncAlignはこの時間差を補正し、Record while playモードでも録音と再生が正確に同時に開始するように保障します。非同期モードでは(異なったプログラムが一つのカードの異なったステレオデバイスを使用する)SyncAlignのこの部分の機能は自動的に無効になります。
Intelligent Clock Control (ICC)
RME Intelligent Clock Controlは、すべてのクロックソースの周波数を測定/表示させることのできる世界で唯一のデジタルI/Oシステムです(もちろんワードクロックも!)。使用するクロックソースを信号の有効性や現在のサンプルレートを基にして判断します(完全に自動化されハードウェア上で行われます!)。
これにより、多数のデジタル入力、先進のクロック設定を装備するにもかかわらず、簡単にクロックを取り扱うことができます。
技術仕様
AD
- 解像度:24ビット
- S/N比:117dBA
- THD:< -110dB, < 0.00032%
- THD+N:< -104dB, < 0.00063%
- クロストーク:> 130dB
- 最大入力レベル:+19dBu
- 周波数特性(-0.1dB):5Hz~21.5kHz
- 入力ライン:1/4”インチTRSおよび25ピンD-sub、サーボバランス
- 入力インピーダンスライン:10kΩ
- 入力感度切換:+4dBu、-10dBV、Hi Gain
- 0 dBFS@Lo Gainの入力レベル:+19dBu
- 0 dBFS@+4dBuの入力レベル:+13dBu
- 0 dBFS@-10dBVの入力レベル:+2dBV
DA
- 解像度:24ビット
- ダイナミックレンジ:112dBA(unmuted)
- THD:< -104dB, < 0.00063%
- THD+N:< -102dB, < 0.0008%
- クロストーク:> 110dB
- 最大出力レベル DA:+19dBu
- 周波数特性(-0.1dB):5 Hz~21.6kHz
- 出力ライン:1/4”インチTRSおよび25ピンD-sub、サーボバランス
- 出力インピーダンスライン:47Ω
- 出力レベル切換:Hi Gain、+4dBu、-10dBV
- 0 dBFS@Hi Gainの出力レベル:+19dBu
- 0 dBFS@ +4dBuの出力レベル:+13dBu
- 0 dBFS@-10dBVの出力レベル:+2dBV
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デジタル
- スーパー・ロー・ジッタデザイン:<4ns ワードクロックPLL、<1ns ADAT PLL、<1ns 内部
- 内部サンプリング周波数:44.1Hz、48kHz、88.2kHz(DS)、96kHz(DS)
- ワードクロック入力 を通した対応サンプリング周波数:27Hz - 57kHz
- 内部解像度:24ビット
- 出力:ADAT光出力(24ビット)、TDIF-1(24ビット)、ワードクロック
- 入力:ADAT光入力(24ビット)、TDIF-1(24ビット)、ワードクロック
- ADAT 入力を通した対応サンプリング周波数:33Hz - 57kHz
- サンプル・スプリット:96kHzを48kHz x 2チャンネルへ
- ビットスプリット:24ビットから1チャネル16ビット、および1チャネル8ビット
- コピーモード:ADATからADAT/TDIFへ、またはその逆への24ビット・ダイレクトコピー
- ディザリング(Dither):1 LSB TPDF 切替式
一般
- 電源:内部スイッチング電源、100~240VAC、30W
- 寸法: 483 x 44 x 205mm
- 重量:2kg
- RoHS指令 対応済
- ISO 9001認証
- CE認定
- FCC認定
ブロックダイアグラム
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アクセサリ
BNCK0100BL: BNC ケーブル 1m
BNCK0500BL: BNC ケーブル 5m
BNCK1000BL: BNC ケーブル 10m
OK0100BL: オプティカルケーブル (TOSLINK) 1m
OK0200BL: オプティカルケーブル (TOSLINK) 2m
OK0300BL: オプティカルケーブル (TOSLINK) 3m
OK0500BL: オプティカルケーブル (TOSLINK) 5m
OK1000BL: オプティカルケーブル (TOSLINK) 10m
BO25MXLR8F3: D-Sub25 オス - XLR-3 メス x8 ブレイクアウトケーブル 3m
BO25MXLR8F6: D-Sub25 オス - XLR-3 メス x8 ブレイクアウトケーブル 6m
BO25MXLR8M6: D-Sub25 オス - XLR-3 メス x8 ブレイクアウトケーブル 6m