共通点の多いRMEのハイエンド・モデル「Fireface UFX+ / UFXII / 802」の用途に適したそれぞれの特長を動画でご紹介します。
The Industry Standard
英国スコットランドの有名レーベル Linn Recordsの2011年度ベストアルバムを獲得したアルバム「kuniko plays reich(クニコ・プレイズ・ライヒ)」を制作し、世界で活躍するパーカッショニスト加藤訓子にアルバム制作の経緯を伺いました。
製品関連トピックス
Fireface 802は1Uの19”ラック・サイズに、一切妥協の無い音質、安定したドライバー、超低レイテンシー、強力なTotalMix FX内蔵ミキサーを備え、これにより外部エフェクトやプリアンプ等を一切使用することなくあらゆる状況で快適なレコーディング環境を作ることができます。アコースティック・ピアノとギター、そしてmoogシンセサイザーによる演奏をFireface 802で実際に録音した、クリアで艶やかな音質をビデオで是非お楽しみください。
Fireface 802 製品レビュー
SOUND DESIGNER 2017年5月号で紹介されました。
「〜DAコンバーターの性能もすごく良くて、原音を変えずにそのまま再生してくれるので、ミックスがストレスなくできるのも助かりますね。通常のポップスやロックの他に、例えばクラシック系とかの、生楽器の響きを活かす音楽にも合ってると思いました。」篠崎恭一氏
サウンド&レコーディン・マガジンで紹介されました。
「〜10年も現役で使えるインターフェースというのもここ最近のデジタル機器では珍しく、それだけ開発力が高いということでしょう。後継のFireface 802はさらにこの先10年使えるインターフェースとして、とても期待できます。〜」鈴木“Daichi”秀行氏
30イン/30アウト 192kHzサポート ハイエンド USB&FireWire オーディオ・インターフェイス
Fireface 802は、現在のRMEの名声を築き上げた銘機Fireface 800の後継となる製品です。2004年に発売され、10年を経た現在でも現行製品にまったく引けを取らないFireface 800の先進性に富んだ設計を引継ぎながらも、さらなる進化を遂げたFireface 802は30チャンネルずつのオーディオ入出力と、ハイエンド・マイク・プリアンプ、リファレンスクラスのコンバーター、192kHz対応のエフェクト処理など、最新機種に相応しい基本性能を備えています。
USBまたはFireWireによる超低レイテンシーを誇るRMEドライバは、抜群の安定性と信頼性を同時に提供します。また、優れたジッター制御、全入出力に対して個別に設定可能なリファレンス・レベル、完全なスタンドアロン稼働、RMEのユニークな計測・解析ユーティリティであるDIGICheckなど、数々の機能がWindowsでもMacでも同様にご使用いただけます。
RMEのハイエンド・ミキサーでありルーターとしても機能するTotalMix FXは、本体に搭載された2基のパワフルなDSPによりEQやダイナミクス、リバーブ/エコーといったエフェクト機能が自由自在なルーティング機能と伴にフル活用いただけます。
すべての機能はクラス・コンプライアント・モードでも使用可能で、TotalMix FX for iPadを利用してiPadからコントロールすることができます。TotalMix FX appは、入出力90チャンネル分のレベル・メーターやエフェクトなど、すべての機能がコンピュータを使用することなくiPadから制御できる優れものです。
Fireface 802はプロ・オーディオに必要なソリューションが19インチの1Uラック・サイズの中に高いレベルで統合されたオーディオ・インターフェイスであり、音質やレイテンシー、安定性に妥協を許さないプロフェッショナルのための製品として、これからの10年を担うマイルストーンとなる製品です。
Fireface 802は、30ch入力、30ch出力のオーディオ入出力を装備しています。すべての入出力チャンネルは同時に使用でき、最大で12chのアナログ入力と18chのデジタル入力を、30トラックへ個別にレコーディングすることができます。
動作サンプルレートにおける利用可能な入出力チャンネル数:
サンプルレート | アナログ | AES/EBU | ADAT | 入出力合計 |
---|---|---|---|---|
44.1/48 kHz | 12/12 | 2/2 | 16/16 | 30/30 |
88.2/96 kHz | 12/12 | 2/2 | 8/8 | 22/22 |
176.4/192 kHz | 12/12 | 2/2 | 4/4 | 18/18 |
Fireface 802には、12chずつのアナログ入出力が搭載されています。
12ch入力:8つのTRS(バランス)入力が背面パネルに、4つのXLR(Mic/Instプリアンプ搭載)入力が前面パネルに配置されています。
12ch出力:8つのTRS(バランス)出力が背面パネルに、2つの高出力ステレオ・ヘッドフォン端子が前面パネルに配置されています。ヘッドフォン端子はハイ・インピーダンスのヘッドフォンであっても十分な出力を提供します。
音質:従来のRME製品と同様に、Fireface 802は優れたアナログ回路デザインと最新のデジタル変換テクノロジーを組み合わせて、最良の音質を提供します。すべてのTRS/XLRのバランス入出力と2つのステレオ・ヘッドフォン出力は、卓越した低ノイズ、低歪みを実現しています。RMEの製品デザイン哲学として、コンバーターやプリアンプはサウンドを「造り上げる」のではなく、ソース・シグナルを足し引きなしでそのまま再生すること、音源をそのままキャプチャーすることを目指してデザインされています。
最新のA/D、D/Aコンバーターを実装することにより、すべてのI/Oは最高で192kHz、118 dBAのダイナミック・レンジ(プレイバック時)を、ヘッドフォン出力も含めて実現しています。これにより、ヘッドフォンのインピーダンスの高低にかかわらず、高いボリュームでの再生を可能にします。
RME独自のSteady Clockは優れたジッター制御により、外部クロックをソースにした場合でさえ、最先端で最高級のAD/DA変換を保証します。
すべての入出力チャンネルは、一般的なプロフェッショナル・スタジオのリファレンス・レベル:-10dBV/+4dBu/HiGain(それぞれデジタル・フルスケールでは+2dBV/+13dBu/+19dBuに相当)から個別に選択、設定することができます。
すべての出力チャンネルは、ASIO Direct Monitoring(ADM)でご使用いただけます。
プリアンプ:Fireface 802には4つのプリアンプ搭載の入力が用意されており、透明性が高くレイテンシーが非常に低いAD変換を提供します。
Mic/Instプリアンプには、Octamic IIで培われたハイエンド・プリアンプの技術が惜しげもなくつぎ込まれており、クラシック・コンサートのレコーディング等、クリティカルな音質が要求される現場でも対応できる実力を持ちます。シンメトリカルなプリアンプ・デザインにより、極限にまで低く抑えられた歪み率と、優れたS/N比、完全にフラットな周波数特性を実現しています。スタジオでのプロ機器からの音声信号からハイ・インピーダンスの楽器出力まで、あるいは、ダイナミック・マイク、コンデンサー・マイク、リボン・マイクまで、種類を問わずに入力ソースの音声を何も変えずにそのままキャプチャーします。
フロント・パネルにはゲイン調整用のノブが用意されており、+6dBから+60dBまでの54dBのゲイン調整が本体で直接コントロールできます。
フロント・パネルの4つの入力ポートには、XLR/TSのコンボジャックが使用されており、エレキギターなどのHi-Zの楽器を直接接続して使用することができます。DIボックスなど他の機材は必要ありません。
4つの入力チャンネルはそれぞれ個別にファンタム電源のオン/オフや、Mic/Instモードの切替を行う事ができます。またそれぞれの端子の脇にあるLEDにより各チャンネルのステータスを確認することができます。
Fireface 802は従来のRMEと同様に拡張性の面でも柔軟性を発揮します。マイク・プリの追加やより多くのオーディオ入力が必要な場合は、背面の2つのADATポートにより簡単にチャンネルを拡張することができます。
AES/EBU:Fireface 802は、192kHzまで対応したProfessionalのAES/EBU I/Oを1系統搭載しています。
ADAT:2系統のADAT端子により、2台までのADAT接続のAD/DAコンバーターやエフェクター、ミキシング・コンソールなどを接続できます。それぞれのADAT I/Oは192kHz(S/MUX4)に対応しています。AES/EBUと同様に、これら16のADATチャンネルは、アナログ・チャンネルとは個別に同時に使用することができます。これら2つのADATポートをADI-8 QSのようなコンバーターと接続すれば、28chずつ(96kHz時には20ch、192kHz時には16ch)の入出力を使用することができます。
SPDIF:2つめのADATポートは、オプティカルのSPDIFとしても使用することができます。
Word Clock & MIDI:Word Clockの入出力はBNCポートとして実装され、ターミネーションを切り換えることが可能です。MIDI入出力にも対応することにより、プロフェッショナル・オーディオの現場での需要に柔軟に対応することができます。
TotalMix FX のほとんどの機能は、Mackie Control 互換のフィジカル・コントローラー等により、MIDI または OSC にてリモート・コントロールが可能
TotalMixのミキサー機能はFireface本体のDSP上で処理されており、30chすべての入力および再生チャンネルを、同時にすべてのハードウェア出力へ、事実上無制限にミキシング/ルーティングすることができます。15の独立したステレオ・サブミックスに加えて、便利なControl Roomセクションにより、比類無きモニタ環境と柔軟なルーティングを提供します。
すべての入力チャンネルと出力チャンネルにはフルスケールのデジタル・コンソールに匹敵する充実した機能が実装されています。3-bandのパラメトリックEQ、ローカット、オートレベル、コンプレッサー、エクスパンダー、MS処理、位相反転などの効果をチャンネルごとに設定できます。Reverb/Echoのエフェクト機能は、ステレオのsend/returnバスによりすべてのチャンネルに提供されます。これらのエフェクトは192kHzを含むすべてのサンプル・レートでご使用いただけます。
Fireface 802にはDSPが2基搭載されており、うち1つはエフェクト処理専用に使用されますので、十分なリソースを備えています。48kHz動作時には、60個のEQ、40個のローカット、8つのダイナミクとリバーブ、エコーが利用できます。
FX用のDSPには、オーバーロードの自動検出機能が搭載されており、これ以上のエフェクトを追加できなくなると、画面上にその旨が表示されます。また、より高いサンプル・レートに変換する際には、DSPの処理能力を超えるすべてのエフェクトが自動的に解除され、オーバーロードになるのを防ぎます。これによりモニター・スピーカーを破損することも防ぐことができます。
TotalMix FXのエフェクト機能はレコーディング・チェーンに柔軟性をもたらすだけでなく、CPU負荷の高いソフトウェア・エフェクトの代替としても機能します。また、スタジオ・モニタ用と、ボーカル・ブースのヘッドフォン用に別々のエフェクトをかけるなど、レコーディングの現場での需要に的確に応えることができる究極のソフトウェア・ミキサーがTotalMix FXなのです。
さらに新たにリリースされたTotalMix Remoteを併用すると、RMEオーディオ・インターフェイスのすべてのミックス状態、ルーティング、FX設定、そしてレベルメーターをリアルタイムで表示し、イーサネットや無線LANを用いて離れた場所からiPadやコンピューターを使ってコントロールすることができます。
Fireface 802のTotalMix FXは、単なるレベル・コントローラーとしてだけではなく、モダンなスタジオで便利に使って頂ける、ソース・セレクターやトークバックの機能も提供します。セレクターを間に噛まさずに直接ハードウェアの出力がスタジオ・モニタへ送られるので、オリジナルのサウンドを少しも損なわずに切替再生させることができます。
モニター管理:すべてのチャンネルは任意にControl RoomセクションのMainまたはPhones出力に割り当てることが可能で、割り当てたチャンネルに対してTalkback/Listenback/Mono/Dim/Recall などの機能を使用することができます。
Advanced Remote Control:Fireface 802はオプションでAdvanced Remote Controlを接続することができ、Volume/DIM/Store/Recall/Mono/Talkback等々の機能を遠隔操作することができます。また6つのボタンはそれぞれに任意に機能を割り当てることができます。
RMEが2004年にFireface 800をリリースすると、その高いベンチマーク・スコアとユニークな機能がもたらす画期的なソリューションにより、FireWireオーディオのマーケットに衝撃が走りました。多くのお客様やテスターがRMEをFireWireオーディオ・インターフェイスのリファレンスもしくはテクノロジー・リーダーとして捉えていました。2009年には、Fireface UCのリリースにより、今度はUSBオーディオの世界に、これまでのUSBオーディオ・インターフェイスの常識を覆すような卓越したパフォーマンスをもたらし、テクノロジー・リーダーとしての地位を揺るぎないものにしました。
その成功の秘密は、RMEがサードパーティのUSBまたはFireWireのオーディオ技術を一切使わず、独自開発のコアを使用して最高のパフォーマンスを引き出し妥協の許されないプロ・オーディオの要望に応えられる唯一のメーカーだということにあります。
既におなじみのFireface UCXやUFXと同様にFireface 802ではUSB 2.0とFireWireのポートを実装しています。
USB 2.0:Fireface 802は、WindowsおよびMac OS Xで最高のパフォーマンスが出るようにそれぞれのOSに最適化されたファームウェアを搭載しています。Fireface UCX/UFXと同様に、PCI Express(Thunderbolt)とも比肩する超低レイテンシーを実現します。
※最小のレイテンシーはコンピュータやアプリケーションの仕様や性能により異なります。
FireWire:RMEのFireWireコアは、抜群の互換性と高いパフォーマンスを両立させます。10年間に渡る経験により、FireWireポートを搭載するあらゆるコンピュータで最高のパフォーマンスを発揮します。
※ Fireface 802には、FireWire 400ならびに800の2種類のポートが搭載されておりますが、内部は全てFireWire 400規格にて動作しております。 (FireWire 800ポートは、Thunderboltへの変換時などに便利にお使いいただくことができます。)
Steady Clock:RME独自のジッター抑制技術であるSteady Clockは、外部のクロック信号の影響を受けない完全なサウンド・クォリティを提供します。その優れたジッター抑制性能により、外部/内部のクロックに関わらず原音そのままの再生を実現します。
Steady Clockにより、Fireface 802はサンプル・レートを自由に変更することができます。セッティング・ダイアログでは、映像やオーディオの制作現場で最もよく使われるサンプル・レートを直接選択することができます。
ICC:Intelligent Clock Controlは、すべてのクロック・ステータスを表示するだけでなく、外部クロックに問題が生じた場合に備えて、つねに最終の入力サンプル・レートを保持します。また、SyncCheck機能によりクロックにまつわる問題を即座に検出します。
DIGICheck:RMEの非常に強力なデジタル・オーディオ用メーター/アナライザー/測定ツールは、Fireface 802でも利用可能です。DIGICheckはマルチトラック・レコーダー機能に加えてハードウェア上で動作するPeak/RMSメーター、さらにはソフトウェアの仕様に依存せずに再生音を解析できるアナライザーといった機能が含まれています。
* Mac環境ではDIGICheckの機能に一部制限があります。
パワーサプライ:Fireface 802の内蔵パワーサプライには回路短絡の防止機構や統合されたラインフィルター、電圧変動対策等が施された、専用に設計された高性能なスイッチング電源を採用しています。
スタンドアロン用の設定保存機能:Fireface 802は、iPadやMIDI Remote、Advanced Remote Controlを使用して設定を変更することができます。さらに、その設定を6つのメモリ・スロットにプリセットとして本体に保存し、スタンドアロン使用時に瞬時に呼び出すことが可能です。
電源ケーブル、接地アダプター、USB ケーブル、オプティカル・ケーブル(TOSLINK)、Fireface 802 日本語ユーザーガイド、DIGICheck 日本語ユーザーガイド、Fireface 802 セットアップガイド
AD、ライン入力 1〜8、リアパネル
マイク入力 9〜12、フロントパネル 下記を除きライン1〜8と同一:
インストゥルメント入力 9〜12、フロントパネル 下記を除きライン1〜8と同一:
DA、ライン出力 1〜8、リアパネル
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DA、ステレオモニタ出力 9〜12、フロントパネル 下記を除きライン1〜8と同一:
AES/EBU
ADATオプティカル
SPDIFオプティカル(ADAT2ポート)
ワード・クロック
一般
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※仕様は予告なく変更になる場合がございます。
※WindowsとMac OS Xで、それぞれのドライバはまったく同等の機能と動作を提供します。DIGICheckのいくつかの機能はMac版では使用できません。
USB2.0は2002年ごろからWindows Intelマシンに搭載され始めましたが、初期のUSBコントローラはリアルタイム・オーディオ動作に関して充分な性能を提供できておりませんでした。
2003年ごろのPC(例:Intel 875、P4 CPU)で、USB接続のRME製オーディオ・インターフェイスは原則としては動作しますが、簡単なステレオ再生でもすでに30%くらいのCPU負荷を示します。また256サンプル以下のレイテンシー設定では、小規模なアプリケーションでもクリック音が発生する場合があります。詳細に調査した結果、このCPU負荷は隠れたDPC遅延であることが判明しました。インターフェイスチップは明らかに非効率的に動作し、CPUに待ち状態を起こします。
この現象はドライバやOSとは無関係に起こります。インテル社ではICH7コントローラに問題があることを突き止めたようで、ICH8、9、10以降のコントローラを搭載したPCでは優れたUSBパフォーマンスを示し、オーディオ・インターフェイスの機能をフルに活用いただけます。
上記の理由から、またCore 2 Duo CPU以上のコンピュータはほとんどの場合最新のUSBコントローラを搭載しているので、オーディオ・インターフェイスの機能をフルにご活用いただくためには、Intel Core 2 Duo CPU以上のコンピュータが必要となります。旧型のコンピュータでもご使用いただける場合がありますが、高いCPU負荷等の制限が伴う場合があります。